だからどっちが速いんだ───!?
さて、いよいよ筆者の出番である。クルマをリンレン・ビートにチェンジし、コックピットに滑り込む。先週のママチャリGPで使った「HelmetHero」(関連記事)も車内に装着した。みんなに見送られてピットロードをスタート。このクルマは目立つため、ピットロードを走行中、写真を撮られることが多かった。そしてピットを抜けると同時に1コーナーに向かって加速していく。が、フルブレーキングで1コーナーに進入してくる他のクルマにビビってしまい、ひたすらイン側をまわる。
実はこのとき、コルベットZ06で田ヶ原選手も走っており、当然あっという間に抜かされた。まさかプロと一緒に走れるとは。そんな感動をよそにひたすらクルマを壊さない走りでヘタレなドライビングを披露する筆者。ラインも何もなく、アウト・アウト・アウト、イン・イン・インで後ろから襲いかかるポルシェ軍団を回避していた。途中、ミクの痛車にしてあるヴィッツにオーバーテイクされたので、これだけは頑張ってついて行こうと思ったものの、カップカー(ワンメイク用のレース車)ということが判明し、さっさと諦めた。
そのままラップを重ねていると、ピットから「ピットインしろ」との指示が。あれ、まだ時間には早いんだけどな~。と思いつつピットに戻るとチーム総監督である横田氏から「なんかトラブルあった?」と聞かれる。「いや、何もありませんよ~」と答えると
「平均タイムから30秒も遅いから、エンジンかギアにトラブルが発生したのかと心配になって……」
ななな、なんということだ! ヘタレなりに結構頑張って攻めたつもりだったのだが……。まあでも、セーフティーカーが入ったり、イエローフラッグも何度かあったし、目の前でポルシェがスピンしたし、と自分を慰めて再びピットを出発。このとき、ピットエンドでは赤信号だったので、止まっていたのだが、やはり写真を撮られまくった。青信号になったので元気に出発しようとしたら、なんと痛恨のエンスト。しかも、大勢の人が写真を撮っている前で。もうこのまま富士の樹海へと駆け抜けていきたい気分であった。
その後、背後から迫り来るクルマたちを回避しつつ、クラッシュもなく無事に自分の走行時間は終了。次のドライバーへとバトンタッチしたのだった。
(次のページへ続く)