このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第85回

ぬくぬくな冬の猫

2009年01月14日 10時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

(3)毛布にくるまる


 猫は狭いところが好きだけれども、直接布をかぶせられるのは本能的にイヤみたい。たいていの猫は嫌がる。服を着せるなんて論外である。

 でも、「布団の中は暖かい」「毛布の中はぬくぬく」ってことを後天的に学習するヤツもいるみたいだ。うちのかふかは布団の上は好きだけど、中には絶対に入ろうとしない。怖いらしい。毛布をかけてやってもすぐに逃げ出す。

 でも少しずつ、そっとかけてやっていると、「怖いのを我慢すれば暖かい」ってことを学習してきたようなのだ。これはかふかの初毛布写真。

ブランケットにくるまったかふか。撮ろうとしたら人の気配を察したのか、うーんと腕を出して伸びをしてくれました(2009年1月撮影 ニコン「D90」)

ブランケットにくるまったかふか。撮ろうとしたら人の気配を察したのか、うーんと腕を出して伸びをしてくれました(2009年1月撮影 ニコン「D90」)

 こうして慣れていくのである。その後、人が見てないときにこっそり布団の中に潜り込む姿を見た。今はまだ怖々だけど、この冬のうちに布団を覚えちゃうかもしれない。

 公園猫もそう。人に慣れるにつれ、どうすれば暖かいかを覚えていく。

赤い毛布にくるまれてぬくぬくお昼寝中の公園猫。束の間の幸せ(2008年12月撮影 キヤノン「PowerShot SX1 IS」)

赤い毛布にくるまれてぬくぬくお昼寝中の公園猫。束の間の幸せ(2008年12月撮影 キヤノン「PowerShot SX1 IS」)

 でもここまでおとなしく毛布にくるまれてる猫は初めて見た。くつろぎすぎ。毛布もかわいすぎ。

 ちなみに、定期的に猫の世話をしてる人が持ってきたもの。もちろん帰るときは毛布も持って帰るので、彼女が来てるときだけ毛布にくるまれるのである。束の間の幸せ。



(4)丸くなる


 膝にも乗れないし寄り添う仲間もいないし毛布をかけられるのも苦手……という猫の最後の手段は「丸くなる」である。

 見事に丸くなる。手も足も縮めて決して外に出さないようにし、身体を丸くして、体温を保持するのである。

手も足もしっぽも身体の中に隠して丸くなってます(2008年12月撮影 パナソニック「LUMIX DMC-FX37」)

手も足もしっぽも身体の中に隠して丸くなってます(2008年12月撮影 パナソニック「LUMIX DMC-FX37」)

後ろから見ると……もこっとした山(2008年12月撮影 パナソニック「LUMIX DMC-FX37」)

後ろから見ると……もこっとした山(2008年12月撮影 パナソニック「LUMIX DMC-FX37」)

 後ろから見ると巨大なおまんじゅうにしか見えません。



筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走り回りながら面白いものを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)。密かにネコ動画ポッドキャストも更新中。



*次回は1月21日掲載予定

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン