拡張性が優れたスマートフォン iPhone
発売前日よりの徹夜組まで現われ、昨年の夏にちょっとした話題を提供したスマートフォンがiPhoneである。エンターテインメント色の強い端末だが、Exchange Serverとの連携や、シスコ準拠のIPsecの対応などビジネス用途の機能も充実している。
文書を打てるソフトキー
iPhoneは、高さ115.5×幅62.1×厚さ12.3mm、重さ133gのボディに、3.5インチのマルチタッチディスプレーを搭載するスマートフォンである。物理的なキーボードは搭載しておらず、アプリケーションの起動、電話番号やメールの文書入力などはタッチパネルをタッチして行なう。
文字入力に使うソフトウェアキーボードは、そのときiPhoneを持っている向きに合わせて表示される。横長に持っていれば、キーが指先大の大きさで表示されるのでタップしやすい。一方、縦長に持っている場合は、キーボードが小さく表示される。日本語の入力方式には、QWERTY 配列のソフトキーボードを使ったローマ字変換に加え、10キーを使った方法が用意されている。10キーを使った入力方法では、独自の日本語入力方法が搭載されている。たとえば、「あ」のキーを少し長くタッチしていると花が開くように上下左右に「い、う、え、お」が表示される。そのまま入力したい文字に指をドラッグすると、その文字を入力できる。初めて体験する方法なので初めは楽しいが、そのうち効率的ではないことを感じるだろう。
実はもっと速く文字を入力する方法がある。「い段~お段」の文字は長押しして待つのではなく、表示される方向にフリックすることで入力できる。慣れてくると「い段~お段」の文字がワンタッチで入力できる。長文の入力には弱いとされるソフトウェアキーボードだが、この方式を使ったらQWERTYのソフトウェアキーボードよりも効率よく文字入力ができた。
iPhoneの操作方法 | |||
---|---|---|---|
操作 | 実際の動作 | ||
タップ | 指でタッチパネルを軽く叩く動作でマウスのクリックに相当する。ダブルタップは2回叩く動作となる | ||
ドラッグ | 写真などを移動するときに、写真に指を触れさせたままタッチパネル上で指をずらす | ||
フリック | リストをスクロールする場合などにタッチパネル上を軽く指ではらう | ||
ピンチ | 親指と人差し指でつまむ操作を示していて、画像を縮小するときに2 本の指を広げた状態からつまむように操作するのが「ピンチイン/ピンチクローズ」、その逆に画像を拡大するときに2本の指をつまんだ形から広げるのが「ピンチアウト/ピンチオープン」となる |
(次ページへ続く)