銀行のための銀行として営業し、日本国の紙幣である日本銀行券の発行と管理を行なっている日本銀行(以下、日銀)。普通の銀行と違い、個人や一企業が口座を作ることができないため、普通の人が足を運ぶことはほとんどない。そんな日銀で12月22、24、25、26日の4日間「にちぎん☆NIGHT」という市民参加型のイベントが開催された。
このイベント、タイトルからは内容がさっぱり想像がつかないが、日ごろは謎のベールに包まれている日銀の業務や歴史などを、日銀トップの白川総裁や日銀スタッフが説明してくれるというものだ。4日間のイベントのうち初回となる12月22日に開催された白川日銀総裁による市民講座「日本銀行への招待」の模様と、24日から26日に開催された市民講座のコースにも含まれていた“日本銀行旧地下金庫”見学の様子を紹介していこう。
市民講座「日本銀行への招待」
白川総裁が講演者として壇上に上がり、日本銀行の業務や役割などを解説する「日本銀行への招待」には、学生服に身を包んだ高校生らしき一団から高齢の方まで、約300人の幅広い年齢層の人々が、冷たい雨の降るなか日本銀行旧館5階の会議室に集まった。
開始の時刻が平日の18時半となっていたため、勤め人が参加するには、少し厳しい条件となっていたのだが、日ごろ耳にすることの少ない日銀の役割や業務内容を聞けるということで、多くの現役世代の姿も見られた。白川総裁の講演は事前に配布された資料を基に行なわれ、まず、日本銀行という組織の成り立ちについての解説から始まり、業務内容や目的を解説した。
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