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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」第54回

ワカモノのリアル・モバイル観に迫る

2009年01月03日 12時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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拡張現実の世界をいかにデザインするか

Twitter+GPSの位置情報を教えてくれるiPhoneアプリ「Twinkle」

 最近いろいろな人に「2008年に面白かったサービス」を聞くと、Twitterという答えが返ってくることが多い。西嶋氏も六反氏も、僕も含めてTwitterのコミュニケーションを充実させたのが2008年だった。Twitterの魅力をこう解説する。

 「私がTwitterを見て感じるのは、どのメディアよりもユーザー間のニュースの伝わり方が早い点です。キャンペーン系の情報をいち早く取り出せるメディアにもなるし、情報収集の手段として使える点はこれからさらに大きく広がり、今後もっと使われていくメディアになると思います」(西嶋氏)

 「友人のタイムラインと自分のタイムラインが混ざってみられる感じが面白いと思います。その時々の自分と、その時々の誰かが重なって見えてくる感覚。1つ1つを見るとどうでもいい情報が多いし、1人でやってもつまらない。同じタイミングに重なる誰かがそこに居る、という感覚に価値があると思います」(六反氏)

他人の日常のささいな生活を垣間見ることで、共感したり反応したりするTwitterをフル活用している六反氏。もっとも、テクノロジーに強いSFCにはTwitterユーザーが多いことも、積極的な利用の背景にはあるのだろう

 Twitterのスゴさをカンジさせる事件がある。12月18日に六反氏や僕の出身の慶應義塾大学の湘南藤沢キャンパスのホームページがリニューアルされた。公開されてすぐのタイミングで、「ダサイ」「使いにくい」「FlashやJavaScriptなしで見られないアクセシビリティの悪さ」がTwitter上で大量に書き込まれた。この一気に情報が流れる感覚はすさまじかった。タイミングがばっちりと合う情報環境の上で話題が流れるパワーの一端を感じることになった。

 拡張現実の世界は視覚的なものへの指摘が分かりやすいが、時間的なものを拡張していく場合の1つの例が、Twitterのようなタイムラインのミックスだ。その上を流れる情報の流通、それに伴う情報量の膨張にあるのかもしれない。そして彼らは自然にこの面白さを日常のものとして取り込んでいるといえる。

 そしてこれを、いろいろな概念にとらわれず提供していくことが、拡張現実のデザインとして見えている近未来なのだろう。

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