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Centrino 2プレミアムモバイル王者決定戦2008 最終回

本気で使えるモバイルノートはこれだ――最終評価編

2008年12月25日 13時00分更新

文● 石井英男&トレンド編集部

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そういえばHDDとSSDってすごく違うんですよね

 今回の4機種の中では、dynabook SS RX2/T9GだけがSSD搭載機だ。そこでSSDとHDDがどれだけ違うのを知るため、「CrystalDiskMark」を利用してディスクパフォーマンスを計測してみた。正確を期すため「シーケンシャルリード/ライト」「512Kランダムリード/ライト」「4Kランダムリード/ライト」の3場面、計6項目のデータ転送速度を計測している。

1) シーケンシャル

シーケンシャル評価(CrystalDiskMarkで計測、単位「MB/秒」)
VAIO type Z(SPEED) VAIO type Z(STAMINA) ThinkPad X200 dynabook SSRX2 Let'snote F8
リード49.41
ライト42
リード48.06
ライト38.48
リード47.19
ライト43.28
リード93.94
ライト35.12
リード50.99
ライト44.11

青がリードタイム、赤がライトタイム。単位は「MB/秒」

 シーケンシャルリードはSSDを搭載したdynabook SS RX2/T9Gが93.94MB/secと、他のHDD搭載機種の約2倍高速な転送速度となった。ただしシーケンシャルライトの値はHDD搭載機種よりもやや低い。これはSSDに使われているフラッシュメモリーが「書き込み時にいったん消去してからブロック単位にまとめて書き込む」という特徴があるためだ。


2) 512KBランダム

512KBランダム評価(CrystalDiskMarkで計測、単位「MB/秒」)
VAIO type Z(SPEED) VAIO type Z(STAMINA) ThinkPad X200 dynabook SSRX2 Let'snote F8
リード18.64
ライト23.45
リード19.3
ライト23.81
リード26.45
ライト23.62
リード81.54
ライト16.41
リード21.44
ライト26.16

青がリードタイム、赤がライトタイム。単位は「MB/秒」

 512KBランダムリードは、SSDを搭載したdynabook SS RX2/T9Gが81.54MB/secなのに対し、他のHDD搭載機種は18~26MB/secで、SSDのほうが最大4倍高速という驚異の結果になった。

 SSDはHDDとは異なり、アクセス時に物理的にヘッドを動かしたり、データが記録されている部分がヘッドの位置まで回転するのを待つ必要がない。そのため、どこに記録されているデータでも瞬時にアクセスできるので、ランダムアクセス速度は非常に速いのだ。


3) 4KBランダム

4KBランダム評価(CrystalDiskMarkで計測、単位「MB/秒」)
VAIO type Z(SPEED) VAIO type Z(STAMINA) ThinkPad X200 dynabook SSRX2 Let'snote F8
リード0.293
ライト1.005
リード0.321
ライト1.011
リード0.414
ライト0.917
リード5.925
ライト7.386
リード0.304
ライト1.371

青がリードタイム、赤がライトタイム。単位は「MB/秒」

 データサイズが細かい4KBランダムリードでは、さらにその差は大きくなっている。前述したように、SSDはリードに比べるとライトが遅いが、4Kランダムライトでは、アクセス速度が高速なことが貢献して、HDD搭載機種の結果を大きく上回っている。

 SSDはHDDに比べてまだまだはるかに高価な存在。容量も最大128GB程度が主流だが、ランダムリードが高速なため、OSやアプリケーションの起動時間が短縮され、全体的なレスポンスも高速化される。ハッキリ言ってSSDの快適さに慣れると、もうHDDには戻れないほどだ。

 また、HDDと違って物理的に動くヘッドやディスクがないため、衝撃にも強くて消費電力や発熱も小さいといいことづくめ。HDD搭載機のように衝撃でディスクがクラッシュする心配がないので、気軽に持ち歩けることも大きなメリットだ。

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