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日本語版もいよいよ登場!

Essential Business Serverで中堅企業のITをシンプルに

2009年01月15日 07時00分更新

文● 金子拓郎/ネットワークマガジン編集部

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Small Business Serverとの違いは?

 マイクロソフトはこうしたサーバスイートを、日本を含むワールドワイドですでに扱っている。それは「Windows Small Business Server」だ。では、Small Business ServerとEssential Business Serverは、何が違うのだろうか。

 もっとも大きいのが、対応する企業の規模だ。Small Business ServerがサポートするクライアントPCの数は75台以下となる。一方、Essential Business Serverは300台までのクライアントをサポートする。また、サーバの台数もSmall Business Serverは1~2台だが、Essential Business Serverは最大4台となる。ほかに、ファイアウォール製品「Forefront Thread Management Gateway」が付属するのは、Essential Business Serverのみとなる。

 また、管理コンソールなどの設計思想も異なっている。Small Business Serverは、専任管理者のいないSOHOや小規模企業をターゲットにした製品だ。専門知識のない管理者でも使えるよう設定は簡素化されており、管理コンソールはアドインに対応していない。人数は限られるものの専任の管理者がいることを想定するEssential Business Serverでは、細かい管理も可能で、管理コンソールにアドインが組み込めるのと対照的だ。

Small Business Serverの管理コンソールと新しいユーザーアカウントを追加するウイザード。細かい設定はできないが、専門知識がなくても利用できるよう配慮されている。

ユーザー数70名の企業はどちらを使えばよいのか

 それでは、Small Business ServerとEssential Business Serverはどのように使い分ければよいのだろうか。もちろん、ユーザー数が75名を超える企業はEssential Business Serverで決まりだ。では、70ユーザーならどうだろうか?

 この質問に対するフィリップス氏の答えは明快だ。多くの企業は企業規模の拡大を目指しており、70ユーザーの企業ならすぐに75ユーザーを超えてしまうはずだ。製品を選ぶのなら、自社が拡大をすることを前提にする必要がある。こうしたことを考えると、50ユーザーなら確実に、25~30ユーザー程度であってもEssential Business Serverを選ぶべきだという。そして、最大ユーザー数が300近くなり、サーバの台数が15台に達したら、単独の製品を選ぶことになるわけだ。

 メールサーバやデータベースサーバなどは、新製品が出たからとすぐに置き換えができるものではない。とはいえ、全世界的な金融危機の影響により、IT予算も削減がされがちな昨今、コスト削減の手段としてWindows Small Business Server/Essential Business Serverの導入は有効だ。現行サーバのリースアップ時などには、移行を考えてみてはいかがだろうか。

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