No.5 部分的な補正が可能になった「RAW現像処理の改良」
RAWデータを使うメリットはなんと言っても高品位の画像を入手できることにある。従来のCamera RAWでも、全体的な補正はもちろん、赤目補正等、一部分のスポット的な補正も可能だったが、今回のCamera RAW 5.0ではその機能がさらに進化し、部分的な補正を可能にした「補正ブラシ」とグラデーション状の補正を行なう「段階フィルタ」が追加された。
なぜ、RAW現像の時点で補正できるのが良いかというと、この時点ではまだ本来の画像として生成されていないため、多少の補正を行なっても品質自体には影響を及ぼさないからである。
現像後に補正するよりも階調が保持されているため、より高画質な状態の完成された画像を手に入れることができるのである。では実際、どのような調整が可能なのだろうか?
補正ブラシでは「露光量」「明るさ」「コントラスト」「彩度」「明瞭度」「シャープ」「カラー」の項目が変更できる。これらはパラメータを調整して行なうが、ブラシ適用後でもパラメータをいじることができるので、目的にあった補正が可能となるほか、複数の編集ポイントを作成することが可能だ。
また、「段階フィルタ」はカメラで言うグラデーションフィルタのような効果を出すことができるため、空の明るさを落としたいとき等に便利だ。
これらの補正ができるだけでも、充分なレタッチが可能な点は見逃せないポイントだ。
ここは「Movie 4」で実際の変化を見てみよう。ブラシで補正した後にパラメータをいじることが可能な点が理解できると思う。
Movie 4
これも「Movie 5」で持てもらった方がわかりやすい。グラデーションは垂直方向だけでなく、自由な角度で指定することが可能だ。
Movie 5
これまででも十分洗練されていたPhotoshop。CS4になって更なる機能進化と使いやすさを手に入れた。ぜひ、実際に体験し、活用して欲しい。