Web 2.0 in Your Pocketで広がる世界、繋がる世界
ポケットにiPhoneが入って特に進化したな、と思ったのは、位置情報、GPS。銀座線に乗りながら、銀座線の歴史をWikipediaで見たり、自分が今いる場所の周りのTwitterのつぶやきを見たり、位置情報を意識しながら生活するようになったのは、非常に大きな変化だった。
「Web 2.0は情報を集めやすくなったけれど、基本的に情報過多の時代じゃないですか。興味を持つ情報は、やはり自分に関係がある情報なんだと思います。時間、場所、友達。Web 2.0のデバイスとGPSを組み合わせると、位置情報がフィルタになって、ウェブの記事や写真、つぶやきなどを探せるようになる点はWeb 2.0にとっても進化だと思います。位置情報が検索キーワード、情報フィルターになる時代。これもまた、Web 2.0 in Your Pocketが具現化された分かりやすい例なのではないでしょうか。
また、林さんお気に入りの「オカリナ」アプリや「9の1」など、世界中で同じアプリを使っている人がマッピングされ、世界につながっている感覚が感じられる。「人類、ついにここまで来ちゃったのか」(林氏)という感動がある。そういう感動が感じられる世界を引っ張ってきたのが、iPhoneだったのではないか。
対談はさらに1時間以上続いた。来年2009年のケータイ、iPhoneについて、対談記事でご紹介したいと思う。
筆者紹介──松村太郎
ジャーナル・コラムニスト、クリエイティブ・プランナー、DJ。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。ライフスタイルとパーソナルメディア(ウェブ/モバイル)の関係性に付いて探求している。近著に「できるポケット+ iPhoto & iMovieで写真と動画を見る・遊ぶ・共有する本 iLife'08対応」(インプレスジャパン刊)。自身のブログはTAROSITE.NET。
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