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OSTER project ロングインタビュー

初音ミクのCD「みくのかんづめ」は、愛から生まれた

2008年12月01日 11時00分更新

文● 広田稔/トレンド編集部

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新しい技術を手に入れたら、新しいことにチャレンジしたい

── 現在の制作環境はどんな感じでしょうか?

OSTER ほかの人に比べると結構シンプルだと思います。まずメインの音源は「FANTOM-X8」で、9割以上これですw ストリングスやオーケストラ系の音は、EASTWESTの「SYMPHONIC ORCHESTRA」っていうソフトシンセを使ってます。

 DAWは「SONAR 6」です。もうすぐ8が出るのに、まだ6を使ってるという。マシンはFMVのデスクトップで、確か2005年の夏モデルですね。

FANTOM X8

ローランドのFANTOM-X8(現在は販売終了)

── きちんと機材を揃えているということは、元々プロを目指されていたんでしょうか?

OSTER えっと……、音楽で本格的にやっていきたいなぁと思い始めたのは2、3年くらい前からです。

 自分としては新しい技術を手に入れたら、新しいことにチャレンジしたいという気持ちがありまして、最初の音源を買ったときは「muzie」に楽曲をアップし始めました。じゃあ次はCDだなと、今の音源の「FANTOM-X8」を手に入れたあとに、自主制作CDの「ねこのかんづめ」を出しました。そして初音ミクではニコニコ動画ですねw

 自分なりに色々やってきて、ようやく「みくのかんづめ」を出せるという感じで嬉しいですw

ねこのかんづめ

オリジナルCDの「ねこのかんづめ」。このアルバムの復刻版となる「ねこのかんづめプレミアム」も発売予定だ


実は「相思相愛」だった

── 「みくのかんづめ」はどうしたきっかけで始まったんでしょうか?

OSTER これは他のPさんたちが羨ましくt(ry

── w

CDで聞いてみて。 〜ニコニコ動画せれくちょん〜

CDで聞いてみて。 〜ニコニコ動画せれくちょん〜

OSTER これまで「CDで聞いてみて。 〜ニコニコ動画せれくちょん〜」(Amazon.co.jp)などで、お世話になってるドワンゴさんにお話を持って行った次第です(関連記事)。そうしたらMOERの原さんを紹介していただいて……。ぶっちゃけ最初は相手にされないんじゃないかと思っていました。

MOER 原 いやいや、そんなことないですよ。

OSTER 安心しました(泣)

MOER 原 もともとウチのレーベルは「才能ある作家さんには、得るべき対価をきちんと得てもらいたい」という意図があって、OSTERさんについても着うた配信などをレーベルで検討していたんです。

 ニコニコ動画上では既に知っていたのですが、「CDで聞いてみて。〜ニコニコ動画せれくちょん〜 」に参加されているのを見て、どうしてもOSTERさんのCD制作を担当したかった。

MOER

MOERレーベルのロゴ

 そのときちょうど音楽レーベルを作ろうという話が別軸で動いていて、「MOER」(エムオーイーアール)を立ち上げたんです。MOERの由来は、ほかにもあるのですが、まぁ「萌えレコード」の略ですねw

 MOERは、基本的に私が個人的にやっているような小さなレーベルです。大きなレーベルだと色々事情もあったりしますが、「ここならソロアルバムを出せる!」と思って、初めてOSTERさんに会いに行きました。その場で「CD作ってみませんか」って言おうとしたら、OSTERさんに先を越されたという。

OSTER そうだったんですかww

── ある意味、「相思相愛」ですね。

OSTER 好きだって言おうとしてたら、好きって言われちゃったみたいな。甘酸っぱい青春ですね。

MOER 原 でもホントに言おうと思って「それで、ですね」という感じで話を振ったら、OSTERさんから「今回はドワンゴさんにお願いしようと思います」っていう言葉が出てきた。

OSTER それは知らなかったですw

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