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[特別企画]ビジネス情報を活かすためアーカイブツール「Symantec Enterprise Vault」の実力 第3回

2つのツールでコンプライアンス・監査に対応

アーカイブからメールを探し出せ

2008年11月27日 04時00分更新

文● 大谷イビサ(ネットワークマガジン編集部)

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Discovery AcceleratorとCompliance Accelerator

  Discovery Acceleratorはおもに法的な情報開示を目的としたツールで、アクセス権限を決めずに全文検索を行なうといったもの。訴訟などで必要な情報を集めるといったアドホックな用途に向いている。

 Discovery Acceleratorの処理手順は、①まず監査案件や担当者の権限を「ケース」として設定し、②監査に必要な情報を抽出し、マーキング、③担当者が抽出した情報をレビューし、不審もしくは監査済みなどのチェック、④もともとデータに付けられていた保持・削除期限を対象ケース専用のものに換える「リーガルホールド」の処置を行なう。といったワークフローになる。こうした監査作業の履歴もデータベースに残されるほか、監査結果をHTML/XMLなどの形式でエクスポートできる。

 Discovery Acceleratorの処理手順(シマンテックの資料より)

Discovery Acceleratorの処理手順(シマンテックの資料より)

 もう一方のCompliance Accelerator は、Active Directoryのユーザー・グループと連携して、内部監査を行なうツールだ。全文検索ではなく、組織単位に収集されたメールアーカイブに対して、バッチ的に検索を行ない、法令に遵守しているかどうかを調べるという用途だ。

 こちらはリーガルホールドの機能はないものの、監査を支援するレポートの出力機能のほか、「全体のメールのうち20%収集し、不適切な発言がないか調べる」といったランダムサンプルの機能を持っている。

 このようにEnterprise Vaultは、単にデータを溜めるだけではなく、探して活用するという点に主眼を置いている。もちろん、こうした類の製品だけに、導入から運用まで時間がかかる。また、こうしたアーカイブの導入に関しては、情報システム担当者だけではなく、監査を行なう法務部にも関わってくる。これに対して、シマンテックは要件定義から、システムデザインの設計、導入までをコンサルティングする体制が整っているという。

導入支援を行なうシマンテックのコンサルティング(シマンテックの資料より)

導入支援を行なうシマンテックのコンサルティング(シマンテックの資料より)

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