事前演算機能の搭載で独自の進化を遂げた
【SPEC】 開発元●米マーク・オブ・ザ・ユニコーン社 販売元●オービット ミューズテクス事業部 価格●オープンプライス(実売価格 7万5000円前後) http://www.musetex.co.jp/ 対応システム●Mac OS X 10.4.7以上 対応機種●1GHz以上のPowerPC G4/G5、またはIntel CPUを搭載したMac |
【COMMENT】
コンボリューションリバーブ「ProVerb」がお気に入り。インターフェースの使い勝手が細かいところで改善されている点がいい。
米マーク・オブ・ザ・ユニコーン社の「Digital Performer」(DP)は、プロ向けのMac用音楽制作ソフトの定番で、MIDI機能に定評がある。古くからのDTMユーザーほど利用者が多く、スタジオやミュージシャンの自宅システムなどにも広く採用されている。
バージョン6では、インターフェースの各要素が丸みを帯びてMac OS Xらしいデザインになった。また、トラックウィンドウが縦方向に拡大/縮小可能になり、スクロールせずに表示できるトラック数をウィンドウ幅に合わせて調節できる。
サウンド面では、空間そのものをシミュレーションするコンボリューションリバーブ「Pro Verb」と、米ユニバーサル・オーディオ社のビンテージコンプレッサー/リミッター「LA-2A」をモデリングした「MasterWorks Leveler」の2種類のプラグインが追加された。サードパーティー製のプラグインを追加せずに、DP単体で表現できるサウンドが一気に広がった。
また、ソフトウェアシンセサイザーの事前演算機能を搭載。これはバックグラウンドで事前に演算を済ませ、再生時の負荷を大きく軽減するもので、純正プラグインのほか、ユーザーが追加したAUプラグインでも利用できる。
インターフェースの改善やプラグインの充実は、冷静に見れば競合ソフトにやっと追いついた程度。とはいえ、MIDI機能に定評のある本ソフトを生かす事前演算機能が搭載され、DPユーザーには待望のアップデートだろう。