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GPUでパーソナルなスパコンを実現! NVIDIAがTeslaで狙うモノ

2008年11月19日 16時41分更新

文● 小西利明/トレンド編集部

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東工大のスパコンが170台のTesla S1070で大幅パワーアップ

 米国テキサス州オースティンで、15日からハイパフォーマンスコンピューティング分野の国際会議「SC08」が開かれている。それに合わせてNVIDIAは、スパコン分野での提携や大規模システム納入を相次いで発表している。

 18日には、NECとNVIDIAがGPUコンピューティング分野での提携を発表した。国内のスパコンメーカーではトップクラスであるNECと提携して、Teslaベースのスパコンを普及させようというわけだ。

「Tesla S1070 1U」を170台組み合わせた東工大のスパコン「TSUBAME」

 両社の取り組みの最初の事例として同日に発表されたのが、東京工業大学 学術国際情報センターのスパコン「TSUBAME」にTeslaのソリューションが採用されたという事例だ。TSUBAMEに170台の「Tesla S1070 1Uシステム」を組み合わせて実現された。

Tesla S1070 1Uシステム

Tesla S1070 1Uシステム

 Tesla S1070 1Uシステムは、1台に4基のTesla T10を搭載しているので、増設分全体で680個のプロセッサーを有する。これにより、TSUBAMEの理論値ピーク性能は170TFlopsに、スパコンの性能指標として利用されるLinpackによるベンチマークテスト結果では、約77.48TFlopsもの性能を発揮したという。

Tesla S1070 1Uシステムとx86ベースのサーバーとの性能比較

Tesla S1070 1Uシステムとx86ベースのサーバーとの性能比較。18倍の消費電力当たり性能を有するとしている

 これは世界のスパコン性能ランキングである「Top500」でも、29位(2008年11月のランキング)に位置するほどだ。ちなみにTSUBAMEは2006年7月に披露された時点で、Top500の記録では38.18TFlopsとされていた。それが現在では倍以上の性能を有することになる。

 スパコン分野で幅広い実績を持つNECとの提携により、Teslaベースのスパコンの採用事例も増えていくだろう。CUDAもいよいよ本格的な普及期を迎えたようだ。

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