小さい画面でも使いやすい工夫
FennecはFirefoxと同じレンダリングエンジンやJavaScriptエンジンを搭載しつつも、モバイル特有の問題を解決するために、様々な工夫が凝らされている。
その1つが、タッチパネルへの対応である。現在提供されているα版はNokiaのタッチパネル搭載機種「N800」「810」向けだが、すでにタッチパネルをフルに生かしたUIが用意されている。
モバイルは画面が狭いので、ボタンやタブなどを左右に隠してコンテンツ領域をフルに表示するようになっている。これらブラウザーインターフェースを表示するには左へドラッグ、ブックマークならば右へドラッグするだけでいい。
タッチパネルで操作すると、実に自然な動作ではないだろうか。また、アドレスバー(スマートバー)はタイトル表示やURL入力、キーワード検索を兼用しており、ページを下へスクロールすると表示されないようになっている。
また、セキュリティへの対応も考慮されている。Firefox登場時に評判になった強力なポップアップブロックだが、Fennecもこの機能をデフォルトで備えるほか、アドレスバーの横をクリックすることでサイトの証明書を表示するなど、デスクトップなみのセキュリティ機能を備えている。
そのほか、Firefoxの一番の特徴でもあるアドオンにも対応。デスクトップとモバイルで完全に同じアドオンが使えるとは限らないだろうが、モバイルでもカスタマイズ可能なのがうれしい。
日本のケータイで使えるのはいつの日か
日本の携帯電話機向けの提供は現在のところ未定だが、2008年末か2009年初頭にはWindows Mobile対応版が登場するという。
タッチパネル未搭載デバイスには次期バージョンで対応する予定。なお、iPhone対応版はSDKのライセンス制限で難しく、実際にOperaもiPhone向けリリースを拒否されたというから、当面はリリースの見込みはなさそうだ。
