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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第47回

au楽器ケータイでインタラクション・デザインを追求する

2008年11月14日 21時23分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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au design projectの転換点

 今回ガッキ ト ケータイを紹介してくださったのは、au design projectを担当しているKDDI株式会社コンシューマ商品企画本部の砂原哲氏と堀田久美氏。今回のコンセプトモデルは、ちょうどau design projectの「転換点」にあったと語る。

au design projectを担当するKDDI株式会社コンシューマ商品企画本部プロダクト企画部コンセプト企画グループの砂原哲氏と堀田久美氏。それぞれお気に入りのガッキケータイを手に

 「auが始まった2000年当初は、デザインが悪く、他社の二番煎じとの声も聞かれ、契約数が純減するほどブランドが失墜していました。そこで、デザインを戦略的に活用しようとしたのがau design projectの始まりでした。INFOBARは、通常、端末企画から入るメーカーを入れず、深沢直人さんとauでコンセプトやデザインを作り込みました」(砂原氏)

 デザイナーと組んで、新しい端末を開発する。これには社内でも「デザイン主体のケータイなんて、受け入れられないのではないか?」という懐疑的な視線があったという。しかし発売したINFOBARは大人気。INFOBARは2台目が出るほどの人気デザイナーズケータイへと成長し、その後のau design project発の製品も話題を集めた。「auはデザイン」というブランドは、auの成長に大きく貢献したことは言うまでもない。

2003年発売のINFOBAR(NISHIKIGOI) 2007年発売のINFOBAR 2(NISHIKIGOI)

 「当初はデザイナーズケータイとして出していましたが、ほかの端末のデザインもよくなり、日本のデザイン文化をきちんと高める役割として、ケータイが機能してきたと思います。優れたプロダクトデザインのケータイはなくならないと思いますが、プロジェクトとしては次を模索し始めるタイミングだと考えていました」(砂原氏)

 その「次」とは、インタラクション・デザインというテーマである。プロダクトデザインの次は、ケータイのインタラクション・デザインに取り組む、これが転換点を超えたau design projectの方向性だ。

 「体験のデザイン。使ったときの面白さ、エモーショナルな感覚をデザインする。ここにシフトしていきたいと考えています。今回の楽器というテーマは、ケータイが楽器になることをデザインしたのではなく、インタラクション・デザインの延長線上にある対象として選びました」(砂原氏)

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