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こだわりのG10を使い倒せ! 第2回

PowerShot G10 行楽のお供にベストだぜ!

2008年11月12日 18時10分更新

文● 近江 忠

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DIGIC 4の優秀さが際立つ色彩美

 次に色作りを見ていこう。これはG10のほうがやや色が濃く出るようだ。

 下の画像はマクロでモミジを撮影したときのサンプルだ。G10は広角側が28mmで、G9は35mm。ほぼ大きさが同じようになるように画角を調整した。G9がやや青がかかったような感じになるのに対し、G10で撮影したものはピッと浮き出るような感じで撮影されているのが分かる。、DIGC 4の優秀さは理解してもらえるだろう。

順は同じく左が新モデルのG10で、右が従来モデルのG9。曇天下での撮影のためか、G9のほうがやや青みがかった形となってしまった。ただG10ではしっかりと色を再現していることを考えると、これは画像エンジンに差と言えそうである

こちらはワイド側に引いた状態で紅葉しきっていない木を撮影してみた。G10のほうがより濃く暖色系の色が出ている

枝葉で陰になっているところから明るいところを撮影。このシチュエーションでは差は見られない

 さて、G10で新たに設定できる機能として、特筆すべきものが「暗部補正」だ。例えば明るい場所で樹木を撮影した際に、濃淡の差がないものは潰れて立体感のないように映ることがある。このとき暗い部分の明るさを上げ、より「画像」として自然に見えるようにするものだ。説明よりは、サンプルを見てもらったほうが、この機能の効用が分かるだろう。その実力はスナップを楽しむユーザーには特に重宝されるはずだ。

左が暗部補正あり、右が補正なし。その差はハッキリと分かる。

被写体よりもバックが明るいときにも効果を発揮する。左が暗部補正あり、右が補正なし

ちなみに左はG10の暗部補正機能をONにした際の画像。右はG9。暗部補正が搭載されていることによるメリットは一目瞭然だろう

 撮像素子のサイズはそのままで画素数が有効1210万から1470万へと上がり、画素ピッチが狭くなっているのに、従来と同じレベルで抑えているのは望ましい。このあたりはキヤノンの画像処理技術の勝利だ。

 また、前回テストしたように、夜間撮影の結果を見ればその差は一目瞭然で、DIGIC IIIからDIGIC 4への画像処理エンジンの進化ははっきりと体感できる。つまり定評のあったDIGIC IIIの絵作りはそのままに、高感度方向への修正を行なったのがG10なのであり、製品の謳い文句である「熟成」というのは的を射たものであると言える。

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