動画はAVIからH.264へ変更
でも、画質は……
さて、ここまで静止画についてあれこれと見てきたが、最近のコンパクトデジカメの定番である動画機能についても見ていこう。
動画機能は、G9がAVI(画像:Motion JPEG、音声:WAVE/モノラル)だったのに対し、G10ではMOV(画像:H.264、音声リニアPCM/モノラル)に変更されている。同時間で作成されるデータファイルサイズはG10の方が小さいはずであるが、画質はどうなのだろうか。画角が異なるため同一条件とは言いにくいが、ワイド側に振った状態でパンさせてみた。
■G9 AVI(画像:Motion JPEG、音声:WAVE/モノラル)
■G10 MOV(画像:H.264、音声リニアPCM/モノラル)
動画はG9とG10を三脚の上にフラットバーを取り付けて撮影。シャッターの同時押しでスタート/ストップしている。ちなみに(1)と(4)、(3)と(5)が同じ条件で撮影したものである。
サイズはAVI(Motion JPEG)からMOV(H.264)に変更されたことにより、フレーム間圧縮のかからない約2/3ほどのサイズになる。画質に関しては、湖面の波の部分や地面の描写を見る限り、G9のほうがいい。ただ、動画機能は補助として使うユーザーが多いだろうから、長時間撮れるほうがうれしいだろう。
ということで、今回はマジメに画質評価などをしてみた。いろいろと使ってみた感想としては、G9に比べG10のほうが圧倒的に使いやすい。これはどこに起因するのかというと、やはり画像エンジンに行き着くのだろう。パッと取り出してシャッターを切っても、失敗という失敗はなかった。ホワイトバランスを気にしたり、撮影してみたら被写体の色がおかしかったりといったミスがないというのは、カメラとして完成の域に達している証拠だろう。
製品は10月17日に発売となり、現在の価格は最安値で4万円半ば。この価格にしてこの機能ということを考えると、筆者的には大変お買い得と言える。