ノートパソコンの販売台数が好調だ。BCNの調査によると、今年の1~2月はマイナスだった販売台数・金額の伸び率(前年同期比)が、3月から販売台数がプラスに転じ、8月には金額ベースでもプラスになった。10月の販売台数の伸び率は140%だ。
もちろん、その主役は低価格UMPC(Netbook)だ。ノートパソコン全体における、10.2型ディスプレー以下のUMPCの割合は、昨年10月は1.9%だったが今年の10月には25%にも達した。
この影響で8月以降、B5サイズのパソコンの販売台数伸び率は昨年を割り込んでいるが、逆に伸びているのがA4サイズのパソコンだ。8月に111.2%という伸び率を記録し、10月も107.5%だった。
低価格UMPCのおかげでパソコン売り場に客足が戻り、UMPCと競合しないA4サイズパソコンの売上げに貢献したと見られる。
ただし金額ベースの伸び率は今年の3月以降、前年を割り込んだまま現在に至る。
さらに、低価格UMPCのスペックアップ化が著しく、10万円前後の低価格A4ノートと競合するのは時間の問題とBCNは予測しており、デフレ状態が懸念される。
なお、ノートパソコンメーカーのシェアは1位が東芝(15.7%)で、以下富士通(14.6%)、NEC(14.5%)、ソニー(13.6%)と続く。さらに日本エイサー11.7%とソニーに肉薄している。その後ろにはASUS(9.4%)が迫っており、エイサーとASUSだけで20%を超えるシェアとなっている。
