アーカイブをOutlookから見てみると
さて、アーカイブされたデータはユーザーのアクセス権に合わせ、Outlookから検索できる。設定にもよるが、アーカイブされたメールはリンクのみが表示され、アクセス権があるユーザーのみが直接開くことができる。また、Outlookのメニューには専用メニューボタンが追加され、ユーザーは物理的なサーバの位置を意識せずとも、まさにシームレスにメッセージを利用できる。もちろん、Webブラウザからのアクセスにも対応しているので、専用クライアントのない環境でも問題ない。
さらにオプションで「Compliance Accelerator」と「Discovery Accelerator」というツールが提供され、メールの監査や証拠提出などの要件にスピーディに対応できるようになっている。これに関しては次回紹介する。
このように、いったんEnterprise Vaultを設定してしまえば、あとはメールボックスからデータがアーカイブに移行され、自動的に圧縮や重複排除、インデックス化まで行なわれる。Enterprise Vaultを用いて、複数のサーバのデータをまとめてアーカイブしておけば、情報は死蔵せず、有効活用できる。ここまでの話であれば、単に情報システム部で便利なだけだが、今後はコンプライアンス(法令遵守)の観点でこうしたツールが必須になる可能性すらある。次回は、アーカイブされたデータをより有効に活用するための2つのツールを紹介していこう。
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