たった3分でディープに分かる! 超解像の詳しい仕組み
【1】 まず「地上デジタル放送などのオリジナルの入力映像」(1)から、従来のアップコンバート処理によって「仮のフルHD高解像度映像」(2)を作る。これは隣り合う画素の情報をもとに間の画素を補間するもので、点と点を線で結んだようなものだ。新たに生成された点(画素)は必ずしもオリジナル映像にあったものとは言えない。このため計算誤差による「ノイズ」や「輪郭の乱れ」などが発生してしまう。
【2】 2を、撮像モデル関数を使って「オリジナル映像と同じ解像度にダウンコンバートした映像」(3)を作る。ここがポイントだ。この撮像モデル関数とは、一般的なカメラが撮像素子の情報を映像信号に変換するのと同じ処理を計算で再現するもの。つまり、2を実際の風景に見立てて、もう一度カメラ撮影してみるわけだ。
【3】 3は、原理的には1と同じものになるはずだが、アップコンバート時の計算誤差などのため、1とは異なる部分が発生する。それを検出し、周辺の画素の情報などを参考に計算誤差が出ないように補正して、1に近い「超解像技術の出力映像 (4)」を生成するというわけだ。
つまりアップコンバートした映像とオリジナル映像を照らし合わせて「答え合わせ」をすることで、オリジナル映像が本来持っているはずの信号を復元するというわけだ。もちろんこの計算(再構成)は「答え合わせ」を何度も繰り返すほど精度が向上する。
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