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実写で見る「EOS 50D」──ニコンD90と比較

2008年11月10日 10時30分更新

文● 小林伸/カメラマン

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高コントラストで、解像感の高さも感じさせる


 まずはレンズキットにも選べる。「EF-S 18-200mm f/3.5-5.6 IS」を使用したサンプルを見てほしい。全体的な傾向としては、鮮やかな発色とメリハリの利いたコントラスト感、優秀なノイズリダクション処理といったキヤノンらしさを十分に感じさせる。

 日中での撮影でもISO 3200あたりからノイズが目立ち始めるようになるが、状況に応じてISO 12800が選べることで、撮影の幅が広がる。連写速度もEOS 50Dの毎秒6.3コマに対してD90は毎秒4.5コマ。解像度に関してはEOS 50Dのほうが高いが、高速に画像を処理できるのはDIGIC 4のおかげだろう。ファインダー像の消失時間が短い点もうれしい。

「EF-S 18-200mm f/3.5-5.6 IS」を使用。若干ボケ味にクセがあるが、最短撮影距離の45cmまで近寄ると、さほど大きくない蝶もココまで拡大して撮影できる

焦点距離28mm(35mmフィルム換算で44.8mm相当)で撮影。絞りは開放(F4)。周辺部に若干画像の流れが見られるが、中央部には充分なキレ味がある。この画像の流れは1段絞るとかなり改善が見られる

望遠端の200mm(35mmフィルム換算で320mm相当)で、絞りは開放。手前にオリの鉄線があるが、十分にボケてほぼ分からない状態になっている。開放ゆえ、画像に甘さは見られるが等倍で見るのでなければ充分だと思う(写真は縦位置で撮影したもの)

細かい毛の質感や毛についた雫なども表現されている

ISO 12800で撮影。今までであれば手ブレ機能を装備したレンズでも遅いシャッタースピードのせいで被写体ブレをおこしていたが、多少ノイズが載っていたとしてもここまで撮影できれば充分充分だろう

高倍率ズームレンズゆえ正直背景のボケ方はきれいとはいえない。しかし、開放でもコントラストは充分高い画像になった



高輝度側・階調優先機能


ISO自動感度設定:オン(ISO 200)、高輝度側・階調優先:する

ISO自動感度設定:オン(ISO 100)、高輝度側・階調優先:しない

 金色に輝いている屋根の先端部分に注目。高輝度側・階調優先機能を「する」に設定すると最低の100に設定されていたISO感度が自動的に上がる。ソニーなどのD-レンジオプティマイザーとは違い、アンダーに撮影しておいてハイライトの階調を残すタイプの機能であることがわかる。写真の基礎を分かっている人であれば、このあたりは使いこなしでカバーできる部分だが、初心者には優しい機能だと思う。

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