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つなげ!オンガク配電盤 第6回

DS-10公式イベントに出演──イパネマの娘を生で

2008年11月03日 12時00分更新

文● 四本淑三(powered by 武蔵野電波)

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観客はおっさんばかりではなかった!


 ただDS-10を人前で演奏するのは、ほとんどの出演者が初めて。お客さんの反応だって予想が付かない。だから出演者は程度の差こそあれ、みんなが緊張していた。そんな中、はるばる山形からやってきた、すっとこどっこい氏は偉大であった。絶妙なミュート技をオープニングで披露し、まず会場の空気を作った。

TuKuRu氏(左)。作曲した佐野氏(右)のほか、会場からの参加者4名を加えて、リッジレーサーの「GRIP」を演奏した

 遠路はるばるやってきた人といえば、TuKuRu氏もナイスだった。佐野プロデューサーがナムコ時代に作ったリッジレーサーの「GRIP」を演るため、文字通り九州から飛んできたのだ。6台のDSを並べ、来場者をステージに上げて曲の進行順にボタンを押させるなど、盛り上げるための工夫も秀逸だった。

 集まったお客さんはキャパ300人の会場に200人強で、混雑を感じない程度の、丁度いい塩梅の客入り。それに我々みたいなおっさんばかりと思っていたら、若い男子や女子も目立ち、意外なことに客層は幅広い。

ヨナオケイシ氏。カオスパッドを使ったプレイで、まるで人がハモっているような音を出していた

 それでもDS-10のイベントなので、すごい音が出ると歓声が上がる。演奏中に一番大きな歓声を受けたのは、まるで人が歌っているとしか思えない音を出したヨナオケイシ氏だった。ヨナオさんは様々なゲーム音楽を手がけるプロのミュージシャンなので、こういう信じられない音を平気で作ってくるわけだが、そもそもハードなテクノサウンドがすごくカッコ良かった。

KORGの金森氏も登場。DS-10の裏技を披露した

 信じられない音と言えば、DS-10のサウンドチューンやデモ曲を手がけた、KORGの金森与明氏がゲストで登場し、DS-10の挙動を知り尽くした人にしか分からない、あっと驚く裏ワザを惜しげもなく披露した。その詳細は別の機会に紹介するとして、DS-10にはまだまだ掘り下げる余地が残っていることに驚いた。

 会場の喝采と言えば、YMOの「ライディーン」が途中で止まってしまい、かえって盛り上ってしまったnatto21氏のパフォーマンスも忘れがたい。曲の再現度の高さゆえの盛り上がりであって、昔のテクノのライブが突発事故でウケを取っていたことを思い出すと、なんだか懐かしくもあった。

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