反射型モノクロ液晶で「テキスト編集」
フォントの読みやすさは高評価
ディスプレーは、反射型の4型モノクロ液晶パネル。サイズ的にも画質的にも、小さめの電子辞書に採用されているものと同じと考えていい。久しぶりにバックライトのない液晶ディスプレーを長時間使ったが、目に優しく読みやすく、「これはこれでいいな」と感心した。
当然、光がないとまったく見えないわけだが、開口率が高いようで、少ない光でも意外にしっかり見える。飛行機内の読書灯程度でも十分、という印象だ。とはいえ、「プレゼンのために室内を暗くした」ような状況は、根本的に苦手である。
ポメラは「単機能商品」であるため、電源を入れるといきなり文書編集画面が表示される。ウィンドウの切り替えなども存在せず、「編集画面だけが全体に表示される」という、きわめてストイックな作りだ。画面下部2ライン分はステータス用に使われているものの、それ以外はすべて編集画面だ。
表示フォントに採用されているのは、丸ゴシック系の非常に見やすいものだ。画面表示は「24×24ドット」「32×32ドット」「48×48ドット」の3パターンが用意されているが、フォントはどうやら24ドットのものと32ドットのものの2種類だけであるようだ。48ドットは24ドットのものを拡大表示している。「拡大表示」というあたりが、DOSやワープロ専用機の全盛期だった1980年代後半から1990年代前半の機器を思わせる。文字サイズはメニューからの変更のほか、「F6」キーによっても変更可能となっている。
文字サイズのほか、行間の設定も変更可能だ。筆者の感覚では「小」の設定はちょっと読みづらく、「中」あたりが適切な印象だ。もちろん行間を広げると、一度に表示可能な行数は減る。
ポメラの画面は小さく、一度に横26文字までしか表示できない。これを「狭い」と感じるかどうかは、用途やニーズにより意見が分かれるところだろう。筆者の印象でいえば、「意外と快適」というところである。26文字というのは、雑誌など印刷物の「一段」の文字数から言えば、少々多めくらいの印象だ。一目で一行を認識すると考えると、ちょうど限界くらいの文字数ではないかと感じる。
一方で、PC上で画面いっぱいにワープロやエディターの画面を広げて、表示文字数を多くして編集するスタイルの人には違和感があるだろう。筆者は「見やすい文字数に狭めて使う」タイプなので、これでも問題は感じなかった。

この連載の記事
-
第116回
PC
「VAIO Duo 13」—革新は形だけじゃない! 変形ハイエンドモバイルに込めた思い -
第115回
PC
ソニーの本気—Haswell世代でVAIOはどう変わったか? -
第114回
PC
渾身の「dynabook KIRA V832」はどう生まれたのか? -
第113回
PC
HPの合体タブレット「ENVY x2」は、大容量プロモデルで真価を発揮! -
第112回
PC
ソニー“3度目の正直”、「Xperia Tablet Z」の完成度を探る -
第111回
PC
15インチでモバイル! 「LaVie X」の薄さに秘められた魅力 -
第110回
PC
フルHD版「XPS 13」はお買い得ウルトラブック!? -
第109回
デジタル
ThinkPad Tablet 2は「Windows 8タブレット」の決定打か? -
第108回
デジタル
今後のPCは?成長市場はどこ? レノボ2013年の戦略を聞く -
第107回
PC
Windows 8とiPadがもたらす変化 2012年のモバイルPC総集編 -
第106回
PC
Clover Trailの実力は? Windows 8版ARROWS Tabをチェック - この連載の一覧へ