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安価で快適・好立地 今オススメのマンション選びはコレ!

リノベーションが実現する快適生活

2008年10月24日 12時00分更新

文● 渋谷康人 写真●猪股 良

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最近注目され始めている、リノベーション(改造、修理)・マンション。希望の場所に、希望の間取りの部屋がリーズナブルな価格で手に入る。その人気の理由を、昨今のマンション事情を踏まえて分析してみる。

理想の住まいを手に入れるなら、
リノベーション・マンションが正解!

リノベーション後

リノベーション後

 「都心から遠いし、内装も安っぽい。それなのにこんなに高いのはナゼ?」売り出し中の新築マンションを見に行って、そう思った人は多いはず。

 確かに今の新築マンションは割高だ。理由は2年ほど前の“ミニバブル”ともいえるマンションブームにある。

 デフレだった当時は、住宅ローンの金利も低く、マイホームに、また投資の対象としても新築マンションは大人気。「作っただけ売れる」という状況だった。そうした中、新築マンションの建設ラッシュが起きた。「売れるから大丈夫」と大手も新興もデベロッパーは割高な土地を競って購入、各地に続々とマンションを建て始めた。早く造るために間取りや内装は画一的なものばかり。

リノベーション前

リノベーション前

 だがその後、賃金は下がるが物価は上がるスタグフレーションに見舞われ、新築マンションブームは崩壊。建築資材の高騰でコストも上がり、完成物件の値引きも難しく、新規物件の供給も今後は減ることが予想される。

 一方の中古マンションは在庫過剰の状態だ(下のグラフを参照のこと)。全国に約535万戸、特に首都圏には物件が集中しており、約280万戸がストックされている。そして築20年から30年以上の物件ならば駅の近くでも、新築からは考えられない驚くほど安い価格で手に入る。

 そこで、理想の住宅を手に入れる新たな選択肢として注目されているのが、住みたいエリアにある中古マンションを安価で購入して、リノベーション(修理、改造)すること。つまり、購入前の姿が想像できないほど徹底的に手を入れ、自分の思いどおりの間取りや内装にして住むという方法だ。“自由設計”と謳っていても、基本的には業者が用意した選択肢しか選べない新築マンションとは異なり、間取りやデザイン、設備を自由に選択できる。

 また日本では、新築マンションは分譲された瞬間に急激に価格が下がる。そのため、中古物件は基本的に割安の状態だ。好立地の物件を選び上手にリノベーションすれば価値が上がり、貸したり転売したりしやすい。

 この「中古マンションのリノベーションによる再活用」は、この国の未来の住宅ビジョンを先取りするものでもある。2006年6月の「住生活基本法」で、日本の住宅政策は新築促進から中古の利用促進へと大転換した。ひとつの住宅に住み続けるのではなく、中古住宅にきちんと価値を認め、ライフステージに応じて住み替えていく。リノベーション・マンションは、この流れに沿った賢い住まいなのだ。

マンション市場グラフ

首都圏の新築物件の販売数は減少傾向にあり、2008年は5万戸を下回るもよう。一方、首都圏の中古マンション物件のストックは約280万戸と選択肢が広い

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