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今日からVista再入門

子供のパソコン利用、きちんと管理してますか?

2008年10月18日 10時00分更新

文● 小西利明/トレンド編集部

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レーティングを活用する「ゲームの制限」

 「ゲームの制限」機能は、一風変わった機能である。任意のアプリケーションの起動をできなくするという意味では、後述する「アプリケーションの制限」と似たようなものだが、ゲームに特化した「レーティング」を活用した制限設定を備えているのだ。

「ゲームの制限」の設定画面

「ゲームの制限」の設定画面。単純なゲームの許可/不許可だけでなく、レーティングを元にした設定があるのが特徴

 上の画面で「ゲームレーティングを設定」をクリックすると、レーティングを基準としたゲームの許可/不許可を設定する画面に移動する。ここでは、各国のゲームレーティング担当組織(日本の場合はNPO法人「CERO」)の基準にもとづいた管理ができる。

 CEROの定義の場合、年齢別に「全年齢対象」のAから、「18歳以上のみ対象」のZまで、5つの区分がある。設定画面で「レーティングのないゲームを禁止する」をチェックした場合、CEROのレーティングに合わせて、どの区分までなら子供がプレイしていいかを選択する。

CEROのレーティングを元に、子供が遊んでいいゲームを指定

「レーティングのないゲームを禁止」した場合、CEROのレーティングを元に、子供が遊んでいいゲームのランクを指定できる

個別のゲームごとに、可否を設定もできる

個別のゲームごとに、可否を設定もできる。ここでもレーティングを参考にできる

 日本語版のVistaの場合、レーティング組織はデフォルトでCEROになっている。あまり使うことはないと思われるが、これを海外のレーティング組織に切り替えることも可能だ(パソコン全体で1種類)。レーティング組織の変更は、本稿2ページ目の制限するアカウントを選択する画面の左にある、「ゲームレーティングシステムの選択」をクリックする。

レーティングシステムは国別に用意されていて、任意に切り替えられる

ゲームレーティングシステムは国別に用意されていて、任意に切り替えられる。ただし、パソコン全体で1種類しか選べない

 北米や欧州産のゲームをよく遊ぶ人は、北米のレーティング組織である「ESRB」や欧州の「PEGI」に変えると、その地域で設定されたレーティングで、ゲームを制限できる。

レーティング組織を欧州のPEGIに変更。レーティング選択のアイコンと年齢区分が変わっている。また、CEROではレーティングのなかった海外ゲーム(BioShockとF.E.A.R)も、レーティング情報が表示されている

 ゲームの制限で不許可に設定したゲームを、子供側アカウントで起動してみた。まず、カプコンの「ロストプラネット エクストリームコンディション」の場合、ゲームの前に起動されるオンライン認証システム「Steam」は起動したものの、ゲームを選んで実行しようとすると、下のようなエラーが出て、実行できなかった。

不許可に設定した「ロストプラネット」を起動しようとしたが……

不許可に設定した「ロストプラネット」を起動しようとしたが、このようなエラーが出て起動できない

 一方、同様に不許可にした「F.E.A.R」の場合は、ショートカットアイコンが「リンク先不明」となって、ゲームを起動できなかった。直接ゲームのインストールフォルダから起動しようとしてみたが、こちらはフォルダへのアクセス権限がないとして、プログラムのあるフォルダを開くことさえできなかった。いずれにしても、「ゲームの制限」はきちんと機能しているようだ。

不許可に設定したFPSゲーム「F.E.A.R」を起動しようとしたが……

同じく、不許可に設定したFPSゲーム「F.E.A.R」を起動しようとしたが、こちらはゲームプログラム本体が見えないようにブロックされている

 各国ごとのレーティング組織の基準を元に、子供の利用を管理しようというアイデアは合理的だ。しかし、レーティング組織の審査を通っていないゲームは、「ゲームの制限」機能ではまったく管理できないという問題点もある。例えば、いわゆるアダルトゲームの類はCEROの審査を利用していないので、この機能ではまったく制限できない。国内で運営されているオンラインゲームの多く(特に海外開発のゲーム)も同様である。

 レーティングを使用せず、「ゲームの制限」機能で不許可にできないゲームは、次に述べる「アプリケーションの制限」で制御することになる。

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