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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第35回

おでん缶より絶対レア! 自販機マニア「山田屋」の叫び

2008年10月13日 09時00分更新

文● 古田雄介

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偶然のSEO対策でブレイク!

── 今はマニア系サイトの市民権は上がっていると思いますが、自販機探索が受け入れられるようになったのはいつ頃でしたか?

nom 本格的に実感できたのは2002年頃ですね。確かに最初は自販機なんて誰も興味を持たないだろうと思っていました。はじめは「面白ドリンク」を紹介するコーナーのほうがアクセス数を稼いでいましたし、そちらをメインにしていましたからね。

 その状況が変わったのはGoogleなどの検索サイトが流行りだした2000年後半でした。「自販機」で検索すると僕のサイトが上位に表示されるようになったんです

 あと「グーテンバーガー」などの変わり種の自販機を紹介したページが、商品名での検索でトップに表示されることもありました。それでページ内に「トップページに戻る」といったリンクを入れて、単独ページに訪れた人がトップページに流れるような仕組みを作ったんです。

グーテンバーガーの自販機。「グーテンバーガー」で検索すると今でもトップは山田屋に。ただし、検索結果からジャンプすると、フレームのない状態で表示されるため、他のページを見てもらうために「トップページに戻る」リンクを貼った


── そこから徐々に人気を獲得していったわけですか?

nom それもありますが、決定打は「Yahoo! JAPAN」でのカテゴリー別インデックスに載ったことです。そのとき紹介されたのは「山田屋」のトップページではなく、自販機コーナーの「24自販機」というページだったんですよ。

 当時のYahoo! JAPANは今と違って、カテゴリー別のサイトを単純に五十音順で並べていたようなんです。そこで自販機のカテゴリーをみると、サイト名が数字の「2」から始まっていたことで、ドリンクメーカーを差し置いてトップになってしまったんです。本当に偶然なんですが、アクセス数などを調べると、それで知名度が上がったようですね。


── 意図せずにSEO対策していたと(笑)

nom そうなんです。でも、そういった経緯があったあと、全然知らない人から「この自販機、私も好きです」というお便りを頂いたときは、本当に嬉しかったですね。


── 今では全国の読者から寄せられたレア自販機の情報も多数掲載されていますよね。そういう物理的な距離感を感じさせないところがネットの良さですね。

nom 本当にありがたいですね。ただ、やっぱり自分でももっと全国を回りたいです。とりあえずは日本全国すべての都道府県を制覇するという目標は持っているのですが、九州の自販機はまだ押さえていないので。もしも、仕事で九州出張があったら、小躍りして喜ぶと思います(笑)

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