テクニック#3 絞りを利かせて撮る
3つ目は「絞りを利かせて撮る」。マニュアル露出機能付きのカメラを買うような人にはわざわざ説明するまでもないかもしれないが、「絞り」の効果がよく分からないという人にあらためて解説しよう。
絞りはピントの合う範囲のことだ。絞りを開くとピントの合う範囲が狭くなり、絞れば広くなる。ポートレートなどで背景をボカすなら「絞りを開き」、背景も写し込むなら「絞り込む」ことになる。
マクロ撮影だとピントの合う範囲はよりシビアになる。手前にピントを合わせれば奥がボケてしまう。小さなアイテムならなおのこと、きっちりと絞り込んで細部を写し込むことが重要だ。
テクニック#4 三脚を使って撮る
絞りに関連してくるのが「三脚を使って撮る」。絞り込んでの撮影となると、当然露出不足になる。スタジオ撮影ならば大光量のフラッシュ設備を用いるのが一般的だが、プロカメラマン向けの機材はやはり高額で手が届かないものが多い。
自宅の蛍光灯や窓越しの太陽光でも、ひと工夫すれば光量は確保できるが、やはり手ぶれは必須。望遠よりで絞り込む(シャッター速度遅めで撮る)となれば、まず手持ちは避けたほうがよい。横着せずなるべく三脚を用いることにしよう。
もちろんカメラ内蔵のフラッシュを使えば光量とシャッター速度が稼げる。だが、小物撮影に限って言えばあまりいい写真には仕上がらないケースが多い。発光量の調整機能があったとしても、近い距離からの発光ではギラついて写ってしまう。また、レンズとフラッシュの位置によって影が輪郭の外側に生じ、見栄えが悪くなってしまうこともあるのだ。