計20万人近くの来場者を迎え、大盛況のうちに幕を閉じた「CEATEC JAPAN 2008」。NTTドコモのブースの真正面で、ユニークな端末を登場させていたのがKDDIだ。また、キャリア以外のブースでも、松村太郎氏の記事にもあるように、近未来を予見させるには十分な端末が揃っていた( 関連記事はコチラ )。
ケータイの楽しみを拡大する楽器や3D表示
まず、KDDIのブースの入り口に置いてあり、その特徴的なデザインから多くの人の注目を集めていたのが、楽器ケータイ。au design projectとヤマハとのコラボレーションから生まれた。8月には原宿のKDDIデザイニングスタジオで展示した「ガッキ ト ケータイ」展でも好評を博したが、CEATECでは実機ではなく、モックが展示されていた。
これらのピアノやギター、トランペットなど楽器に模したケータイで、それぞれの音が出る。パフォーマンスはテレビでも放送されているから見たことがある人もいるかもしれないが、本物の楽器を演奏しているかのようにカッコイイ。
例えば、実際に息を吹きかけて、演奏するトランペット型ケータイの指使いはリアルな楽器とまったく同じ。したがって「最初にうまく演奏できるのは楽器経験者」だとその本格志向をヤマハの山木清志氏は述べる。
「将来的にはケータイで音楽に親しんでもらい、本格的な楽器ユーザーにつながってほしい」(山木氏)
また、auブースでは端末を動かすことでケータイの画像もそれに応じて変化する「実空間透視ケータイ」などを触っている人が多かった。
液晶を美しさを追求する流れも止まらない。有機ELの解像度がこれまでのWQVGA(400×240ドット)からWVGA(800×480ドット)になったものが展示され、分かりやすい進化の形に注目を集めていた。
また、フルチェン対応のケータイ「re」の外装もキャラクターシリーズやスポーツシリーズなど新たなラインナップが。2年縛りが多いケータイの飽きを防ぐためにはこういったサービスはありがたいが、1万円を超える価格がややネックか。
ケータイカメラの進化も止まらない
キャリア以外の端末メーカーや部品メーカーのブースでもケータイ関連の新技術が数多く登場していた。一部だけ紹介しよう。
NECのブースでは立体映像にこだわったケータイ用の液晶が展示されていた。ヒュンダイからすでに商品化されている立体テレビ「E465S」など、液晶の美しさの追求の先は、3次元表現力の競争となるのだろうか?
エプソントヨコムのブースでは、ジャイロセンサーを搭載したケータイのデモが繰り広げていた。空中での物体移動の位置を正確につかむことができるジャイロセンサーを加速度センサーと組みあわせることで、シャッターを切る瞬間の手振れを補正してくれる。そのため、高い手振れ低減効果が期待できる。ケータイカメラをコンパクトデジカメの代わりに使うユーザーには嬉しい機能だろう。

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