Super 3Gに新Windows Mobile端末なども展示
そのほかの注目展示をまとめて見ていこう。地上アナログ放送終了後の移動体向け放送として検討されているのが、「次世代モバイルマルチメディア放送」。
「ISDB-Tmm」という放送規格により、アナログ停波で開いたVHF/UHF周波数帯を使って、モバイル向けにストリーミングやダウンロード方式で映像配信を行なうという技術だ。ダウンロード配信に放送波を使うことで、コンテンツが自動的に端末内に蓄積されていくプッシュ式の配信が可能となる。
ストリーミング放送も、ワンセグより高画質の映像配信が可能という。アナログ停波後の空き周波数を使うというアイデア上、実際に運用可能になるのは2011年7月の停波よりも後になる。実現されるとしても、まだしばらく先の話になるだろう。
2009年以降の実用化を目指して、伝送実験が行なわれているのが、「Super 3G」と呼ばれる高速無線通信技術だ。最大で下り300Mbps(理論値)と、IEEE 802.11n並みの速度での通信を実現する。
会場では実験用車両を持ち込んで、6本のハイビジョン映像(約80Mbps)を同時に伝送するデモや、会場内の富士通ブースと結んで、プレイステーション3上のゲーム画面を無線伝送するデモが披露されていた。データ通信用途としては、WiMAXのライバルになる技術であり、今後の展開が期待される。
製品系の展示は多くはなかったが、29日に新製品の発表された米RIM製端末「BlackBerry」(関連記事)の展示コーナーは、多くの来場者が足を止めて、実機を熱心に操作している様子が見受けられた。iモードメールも使えるスマートフォンということで、注目度は高いようだ。
そのほかにも、台湾HTC製の新しいWindows Mobile端末も目を引いた。特にフルタッチパネルタイプは、手のひらに収まる小さなボディーで、シャープな外見も魅力的な製品だった。発売が待ち遠しい。
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