新搭載「ビタミンカセット」の効果を実験で検証してみる
前述のとおり、新製品は「0.8気圧」と、従来の製品から0.1気圧上がっている。単純に考えると、そのぶん酸化しやすくなっているのではないだろうか。
その点を解決するために採用したのは「抗酸化ビタミン」。つまり、よく保存料などに使われている「ビタミンC」だ。これを「ビタミンカセット」に挿入して、チルドルーム内に設置することで酸化を抑えている。
また、このカセットには脱臭効果のある素材も装填されている。チルドルームが便利になると、野菜だけではなく精肉や魚肉、また納豆などの発酵食品や漬物もごちゃまぜに入れるケースがあるだろう。そうなると気になるのは「におい移り」だ。そこに効果を発揮するのがこの脱臭素材なのだ。
カセットは基本的に交換不要の長寿命設計。気圧の低い状態だけに反応する特殊なパッケージ構造となっているのだ。とはいえ、外から見ただけでは実際に効果があるのかよく分からない。そこで今回、2つの実験でその効果を検証してみた。
1つ目は「リンゴの変色実験」だ。ご存知のとおり、すりおろしたリンゴはすぐさま酸素と反応するため、茶色く変色してしまう。そこにビタミンカセットに入っているビタミンCを投与してみるとどうなるかというものだ。
結果は写真のとおり、30分が経過してもすりおろしたリンゴは黄色いままだ。ビタミンCを直接まぜるというちょっと極端な例ではあるが、ビタミンカセットが酸化による野菜の変色を防ぐ端的な例と言えるだろう。
2つ目はズバリ「アンモニア脱臭実験」。アンモニアの成分に反応するフェノールフタレイン溶液にひたしたガーゼを容器の中に置き、ビタミンカセットの有無で発色の違いを調べるというものだ。こちらも結果は写真のとおり歴然で、脱臭効果が実によく発揮されていることが分かる。
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