CMじゃ伝わりきらない、真空チルド「守るんでシュー」技術のヒミツ
これまでの冷蔵庫は(オーブンやポットなど)ほかの調理家電と違って「(ブザーなどで)ユーザーに呼びかける」必要がなかった。冷たい台所の片隅で家族の生活を適正に保ちつづける、いわば「黙って家庭を支える昭和の母」そのものだったのだ。
だが、日立アプライアンスの冷蔵庫「栄養いきいき真空チルドV」(以下「真空チルドV」)はその長い沈黙をあえて破った。「シューッ」という独特の音で「食べものに何かをしている」ことを知らせるのだ。その背景にあるのは私たちの生活、社会における家庭像の変化だ。
家族の生活時間帯が異なる今、食に求められるのはいつでもおいしく食べられること。「健康ブーム」が叫ばれるのも、それが人々に求められているためだ。高齢化が進むにしたがって「栄養価は高く、保存期間は長く」というニーズはますます高まっていくだろう。
そこで真空チルドVは、これまでの「ただ保存する」だけの冷蔵庫ではなく、よりアクティブな「栄養を長持ちさせる」冷蔵庫のスタイルを提案する。冷蔵庫で栄養価そのものを落ちにくくすることで、時代に合った食文化を育てようとしているのだ。
その中心にある保存技術が、気圧を下げて食べ物を保存する「真空チルドルーム」だ。「食」のコペルニクス的転回とも言える最新冷蔵庫。開発者の協力を得て開発秘話を伺うとともに、「2代目」となる真空チルドルームをバラして実験を行なってきた。
