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山谷剛史の「中国IT小話」 第32回

ものを考えない、中国のインターネット世代「憤青」

2008年09月24日 10時00分更新

文● 山谷剛史

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メディアもコピーの嵐である


 驚くべきことに、これはブログ記事に限った話ではない。実は中国のニュースサイトですらも、当たり前のように他サイトのニュースを全文コピペしている。引用元に許諾を取ることも稀だ。ひどいものでは引用元すら明記せず、さも自分のメディアが書いたような記事として公開している。

百度新聞

百度新聞(百度ニュース)ではほぼすべての記事が同じ文章の記事となっている

 中国では「他サイトに無許諾で記事全文をコピペしてもOKだが、引用元は明記すること」というのが暗黙のルールになっている。勝手に拝借して引用元も明記しないメディアはこのルールにも違反している。

 こうして生まれるのが、あるニュースサイトの記者の考えが、いくつものニュースサイトに同文同趣旨で伝播し、それを見たブロガーが同文同趣旨で記事を書くという状況だ。読者の疑問・反論・意見などは(たとえ個々のブロガーが感想を持っていても)可視化されないわけだ。

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