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ぱそぢえ~3分で分かるPCの基本 第9回

ゲームマシン買うなら拡張命令の違いは知っとかなきゃ!

2008年09月19日 16時00分更新

文● 石井英男 漫画● 太田虎一郎

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先生、質問です!

Q 拡張命令「SSE3」に対応した3Dゲーム用のパソコンを買おうと思っています。同じ拡張命令に対応したCPUなら、インテルとAMDはどちらの方が3Dゲームに向いてるんですか?

A インテルのCore 2シリーズもAMDのAthlon X2やPhenomも、拡張命令「SSE3」をサポートしているという点では同じだ。ただしCPU自体の設計(マイクロアーキテクチャ)や製造技術が異なるため、パフォーマンスにはやや違いが出てくる。

 製造技術の点ではインテルのほうがAMDよりも進んでおり、より高クロックで動作する製品がリリースされている(クアッドコアCPUで比較した場合、2008年9月現在でインテル製CPUの最高クロックは3.2GHzに達しているが、AMD製CPUは2.6GHz止まり)。

 動画エンコードではPhenomのパフォーマンスは比較的良好でも、3Dゲームでのパフォーマンスは同じ動作クロックで比較してもインテル製CPUのほうが高くなることが多いんだ。だから、3Dゲーム用のパソコンを買うならインテル製で動作クロックの高いCPUを搭載した製品をお勧めするよ。


最新トレンド:来年にはSSE「5」世代の拡張命令も

 CPUの進化に伴い、拡張命令も追加されてきた。インテルのCPUでは、45nmプロセスルールの最新CPU「Core 2シリーズ」(開発コードネーム「Penryn」)で、新たにSSE4.1と呼ばれる47個の拡張命令がサポートされている(従来からの拡張命令である「MMX」「SSE」「SSE2」「SSE3」「SSSE3」もサポート)。さらに2008年第4四半期に投入予定の「Core i7」(開発コードネーム「Nehalem」)では「SSE4.2」と呼ばれる7個の拡張命令が追加される。

 AMDのCPUでは、最新のPhenomで「SSE4a」と呼ばれる拡張命令セット(SSE4.1とは異なる)をサポートしており、2009年にリリース予定の「Bulldozer」(開発コードネーム)では「SSE5」と呼ばれる新拡張命令セットがサポートされる。

 (次回はノートPC購入に絶対必要な「TDP」の知識。9月26日開講予定です)

■ 著者紹介

石井英男(いしい ひでお)

テクニカルライター。東京大学大学院 工学系研究科出身。在学中に雑誌や書籍の執筆を始め、大学院卒業後、フリーライターに。パソコンのハードウェアをはじめ、ノートパソコンやPDAなどのモバイル機器を専門としている。

太田虎一郎(おおた とらいちろう)

漫画家。かわいいキャラクターとシュールな世界観の絶妙なミスマッチが特徴。漫画ファンを中心にコアな人気を誇る。代表作に『宇宙の法則 世界の基本』(コアマガジン)、『かるき戦線』(芳文社)など。


■ この講座について

 「3分で分かるPCの基本」は、ほぼ毎週金曜日に更新です。第1シーズン「CPU編」は全13回の予定。全て読み終われば、ビギナーのあなたもPCマスター?!

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