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競合がマネできない「ウイルスバスター2009」ならではの能力って何?

「あちらとは違うんです」トレンドマイクロに聞いたウラ話

2008年09月10日 21時45分更新

文● 盛田 諒/トレンド編集部

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最新・最恐のウイルスはどんなものがある?

―― いま、最も恐れるべき脅威(ウイルス)はどんなものがあるんでしょう?

長島 最近は「バックドア」と呼ばれるものが出てきています。感染するとまずドアを開くように「ウイルスを受け入れる環境」をつくるんですね。その次から自動的にウイルスをダウンロードして実行、という2重のステップを踏むんです。最近はUSBメモリー経由で侵入するものがニュースで取り上げられていますが、あれもこのタイプです。

オンラインで買い物やキャッシング、オークションや株取引を行なうユーザーの割合は高まっており、オンラインショッピングは47.6%のユーザーが「使用頻度が高まった」と回答している(2008年、同社調べ)

 やっかいなのは、はじめの「ドアを開く」ファイルを駆除しただけでは「ウイルスの実行部」を駆除できないことです。感染経路としてはオンラインゲームで感染するものが多いですね。YouTubeなどの動画サイトを装い、iframe経由でウイルスに感染するケースなども増えています。こうしたウェブ経由の感染をいかに防ぐかというのが課題ですね。

「あちらとは違うんです」というポイント

―― ウェブ経由での感染を防ぐための、独自技術があると伺いました。

長島 当社が2007年度から導入している、ウェブサーバーの信頼度をデータベース化していく「ウェブレピュテーション技術」ですね。(ウイルスバスターの)お客様がウェブサイトにアクセスしようとしたとき、こちらのデータベースで当該URLを配信しているサーバーの信頼度を確認して表示するかどうかを判断するというものです。

ポップアップ

ウェブサイトを閲覧しているとき、URLにマウスを乗せるだけで安全なサイト、危険なサイトをあらわすアラートが表示される。「安全なのか分かりづらい」というユーザーの声を反映しているという


―― 「パスワード暗号化」と「ウェブレピュテーション技術」。元首相ではないですが、その2つが競合と比べて「あちらとは違うんです」というポイントなわけですね。

長島 (笑) そうですね、そのとおりです。特にウェブレピュテーション技術はURLのクローリングなども行ないますが、それだけではありません。個人情報を盗んでいくウイルスやワームを解析すると「この(個人情報を盗むための)URLにつながる」という情報が分かるわけです。それをデータベースに反映させるという連動性がポイントになっています。

 流通形態に限定して言えば、メディアを変更すること自体はそう難しいことではないですよね。それより当社にはセキュリティーソフト専業メーカーとしての業界からの“信頼”があります。ISPやOEMなど、あらかじめプリインストールしたモデルなどを通じてお客様に私たちの製品に親しんでいただける背景にはこの信頼があるわけです。

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