IE8でマイクロソフトもグーグルを意識?
対するIE8ベータ2だが、いろいろと細かい新機能が追加されている。タブ周りでは、1度閉じたタブを再度開けたり、関連するページのタブを色でグルーピングする機能などが追加された。アドレスバーからの検索は、結果をリアルタイム表示できるようになった。
また、ベータ1では「Activities」と呼ばれていた選択文字列から直接地図やウェブなどを検索できる機能が、「アクセラレーター」という名称に変更されている。ウェブ標準へ準拠していることが大きな話題となったIE8だが、こうしたウェブアプリケーションとの連携は、グーグルへの対抗とも読み取れる。
通常は細かい機能はベータ版では実装されないことも多いのだが、こうした部分を載せてきたのはIEが変わったというアピールもあるのではないだろうか。IE8のリリースは次期Windowsと同時期というのがおおかたの予測だったが、この様子だともっと早い登場もあり得るかも知れない。
スピードだけじゃない、まだまだ続くブラウザー競争
Google Chromeが最速を更新しただけに、今後もスピード競争は続きそうに見える。だが、競争はもはやスピードだけに留まらないだろうというのが、筆者の印象だ。
ブラウザーがスピードを追い求めるのは、スペックに劣るモバイルデバイスでも十分な速度を確保するためであり、その次に来るのはほかのデバイスやサービスとの連携機能だと筆者は予想する。モバイルでのネット利用という米国でわき上がった需要に対し、全力でパイを奪いに行っているのが各ブラウザーなのだ。
例えば、Operaはケータイなどのほかのデバイスで動くOperaとの連携機能を搭載しているし、Firefoxもモバイル版を現在開発中だ。
モバイルが進化すると、いったいネット体験がどう変わっていくのだろうか。ひょっとしたらブラウザーを最前線に、サービスやアプリケーションにハードウェアまで含めて、インターネットに大きな変化が迫っているのかもしれない。