ハイエンドデスクトップも一体型に!
type R
VAIOデスクトップパソコンの最上位に位置するtype Rシリーズは、今までずっと拡張性を重視して、タワー型か横置きデスクトップ型のボディーを採用したセパレートタイプを採用し続けていた。しかし新しいtype Rは、ついにセパレート型を捨て去り、液晶ディスプレー一体型のボディーを採用するに至った。
フォトエディションの「VGC-RT50」と、テレビ録画機能を持つビデオエディション「VGC-RT70D」の2機種がラインアップされている。
新type Rは一体型ボディーを採用したことにより、PCI/PCI Express拡張カード類を使った拡張はできなくなった(ExpressCard/34スロットは1スロット備える)。しかし、最もニーズの高いHDD拡張については、3.5インチHDDベイを2基内蔵するほか(空き0)、eSATAポートも用意して拡張性を担保している。
基本スペックも高い。ディスプレー一体型パソコンでは、省電力性能に優れて放熱機構を小型化できるノートパソコン用のコンポーネントを用いる例が多い。しかし新type Rでは、デスクトップ用のクアッドコアCPU「Core 2 Quad Q9400」(2.66GHz)を採用。ノートをしのぐパワーを手に入れている。GPUはtype Aと同じGeForce 9600M GTで、ビデオ高画質化技術「Motion Reality HD」にも対応する。
ディスプレーには、25.5インチワイド(1920×1200ドット)と大型の液晶ディスプレーを搭載。先述のとおりこのディスプレーは、色再現域がAdobe RGBカバー率96%、NTSC比では103%という、色再現性にとても優れたパネルを採用している(フォト/ビデオエディション共通)。さらに、HDMI入力端子も装備しているので、本機を単体の高画質液晶ディスプレーとして、ゲーム機やBDレコーダーなどをつないで楽しむといった使い方もできる。
ボディーデザインは液晶テレビに似た、余計なもののないシンプルなデザインとなっている。一方で、スロットやスイッチ類の多い側面はフラットな壁面ではなく、操作部やスロットの配置された面を、若干前方向けに傾けて操作性を向上した「シグマデザイン」となっている。
両側面には片側5.5Wのステレオスピーカーを内蔵。さらに本体背面側には、11Wのサブウーファーを内蔵して、2.1chのオーディオ出力が可能だ。
ビデオエディションのRT70は、地デジチューナーを2基内蔵している(RT50は搭載せず)。標準内蔵HDD容量は1TB(500GB×2)と十分大容量だ(RT50は640GB)。
これに加えてビデオエディションでは、専用ハードウェアの「VAIO AVCトランスコーダー」を内蔵。地デジ番組をリアルタイムでH.264/AVCに変換保存することにより、ハイビジョン画質のまま最大3倍の長時間録画できる、最新BDレコーダー並みの機能も備えている。
AVCトランスコーダーはテレビ録画時だけでなく、付属のビデオ編集ソフト「VAIO Movie Story」やBD/DVD作成ソフト「Click to Disk」でのビデオトランスコードにも利用できる。これらに利用した場合、変換時間は2~6倍もの高速化が可能という。
予想実売価格は、RT70が40万円前後で、RT50が35万円前後。発売日はRT50が9月20日、RT70は10月中旬~11月初旬の予定。
VGC-RT70D の主なスペック | |
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CPU | Core 2 Quad Q9400(2.66GHz) |
メモリー | DDR2-800 4GB |
グラフィックス | GeForce 9600M GT(ビデオメモリー512MB) |
ディスプレー | 25.5インチワイド 1920×1200ドット |
HDD | 1TB(500GB×2) |
光学ドライブ | 記録型BDドライブ |
テレビ機能 | 地上デジタル放送チューナー×2 |
無線通信機能 | IEEE 802.11a/b/g/n(Draft 2.0)、Bluetooth 2.1 |
サイズ | 幅661.8×奥行き235.5×高さ439.3mm |
重量 | 約18.8kg |
OS | Windows Vista Home Premium SP1 |
予想実売価格 | 40万円前後 |
VGC-RT50 の主なスペック | |
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HDD | 640GB(320GB×2) |
テレビ機能 | 搭載せず(AVCトランスコーダーなし) |
予想実売価格 | 35万円前後 |
それ以外の主な仕様はRT70と同等 |