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インストールの穴までまるわかり!

Windows Home Server日本語版はこうなった!

2008年09月07日 10時00分更新

文● 山本雅史

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バックアップの設定は簡単

 クライアントのバックアップ機能は、常駐しているコネクタソフトウェアから行なう。管理コンソール側からクライアントを指定して、リモートでバックアップを行なうこともできる。

管理コンソールのバックアップ設定画面

管理コンソールのバックアップ設定画面。設定の際には、対象とするコンピューター名を右クリックして、「バックアップを構成しています」を選択する

バックアップ対象となるドライブを選択する

バックアップしたいクライアントを選び、対象となるドライブを選択する。なお、クライアント側にはコネクタソフトウェアが必須

バックアップの履歴

バックアップの履歴。同じクライアントをバックアップする場合は、差分のみを保存するので時間短縮とHDD容量の節約になる(フルバックアップも可能)

 さらに、WHSのバックアップ機能では、スリープや休止状態になっているクライアントを自動起動して、バックアップを行なうこともできる(電源オフ状態ではさすがに無理)。クライアント側で適切な設定を行なっておく必要はあるが、うまく使えば便利な機能だ。

バックアップの詳細設定

管理コンソールの「バックアップ」では、バックアップを行なうスケジュールや時間、履歴をどのくらい残すのかなどを設定できる

 WHSにバックアップしたデータでクライアントを復元する場合は、クライアントの光学ドライブにRestore CDを入れて、このCDから起動する。Restore CDは、マイクロソフトのダウンロードセンターからダウンロードして、クライアント側でCDライティングソフトを使って作成する必要がある。


WHS日本語版を使ってみると……
便利な一方でさらなる改良も期待

 WHS日本語版を使ってみると、「日本語版」といいながら、ユーザーアカウントの姓と名が逆に表示されるなど、まだまだローカライズが甘い部分もある。

ユーザー名が「名・姓」の順で表示されてしまう

管理コンソールのユーザーアカウント画面を見ると、ユーザー名が「名・姓」の順で表示されてしまう(赤枠内)。日本語版を名乗りながらこれは恥ずかしい。今後の修正で改正してもらいたい

 しかし、しばらく使い込んでみたところ、クライアントで作成するデータのほとんどは、WHSの共有フォルダーに保存するようになった。

 特に便利なのはバックアップだろう。クライアントのバックアップが自動的に行なわれるというのは、非常に便利だ。バックアップの頻度や時間もWHS側で簡単に設定できるため、ユーザーが意識することなく、完全バックアップが行なわれる。

 Restore CDで簡単にOSごと環境を復元できるのもいい。しかし、古いパソコンをバックアップして、新しく買ったパソコンにその内容を復元する、といった使い方はできない。同じクライアントだけが復元対象となる(HDDを入れ替えたり、メモリーを増設したりする程度なら問題ない)。

 リモートアクセスに関しては、筆者の環境がマンションインターネットのため、残念ながらテストができなかった。マイクロソフトの担当によれば、UPnP対応のブロードバンドルーターを使っている環境なら、ほとんど自動的に設定を行なってくれる、とのことだ。額面どおりに動作することを期待したい。

「リモートアクセス」では、インターネット経由で家の外からアクセスする設定を行なえる

管理コンソールの「リモートアクセス」では、インターネット経由で家の外からWHSにアクセスする設定を行なえる。UPnP対応ルーターならば、WHSが自動的に設定してくれるので簡単だ

 家族それぞれがパソコンを持っている家庭では、セキュリティー管理の一元化も役立つ機能だろう。個々のパソコンのセキュリティー環境を、すべて個別に管理するのは簡単ではない。しかしWHSがあれば、個々のクライアントの状況がすぐに分かる。

 どうせなら、WHSからクライアントに対して、リモートでWindows Updateやウイルス対策ソフトのアップデートを行なえれば便利なのだが……。こうした機能に対応したアドインが開発されることを望みたい。

 バックアップやファイル共有といったWHSのベーシックな機能は、十分に使い物になる。しかし、日本で重視されているテレビ録画機能に関しては、今のところまったく手つかずだ。これについては、マイクロソフトも理解しており、WHS日本語版を土台として、日本のユーザーの意見を次世代のWHSに反映していきたいとのことだ。

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