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低価格Atomノート選び 5つのポイント

2008年09月06日 16時00分更新

文● ヤシマノブユキ

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バッテリー駆動時間で選ぶ



 今回比較した3機種は、消費電力に直結するCPUやディスプレーのスペックがほぼ横並びとなっている。そうなると、他社の大容量タイプに匹敵する(あるいはそれよりも多い容量の)バッテリーパックを標準搭載するEee PCが断然有利なのは明らかだ。実際に連続駆動時間を測定したところ、Eee PCが他機種の2倍以上の約5.5時間をマークした。

 Eee PCのバッテリーの減り方はきわめて緩やかで、普通に使ってもなかなか減らない。実感として「まだこんなに残っているのか」という安心感がある。

 逆に言えば、Eee PC以外の製品を選ぶ場合はオプションの大容量バッテリーパックもぜひそろえておきたい。価格と発売時期は、Aspire one用のものが、9000円前後/10月初旬発売予定、Wind Netbook用のものが1万5000円前後/9~10月頃発売予定、となっている。

   
バッテリー駆動時間の比較
製品名 Eee PC 901-X Aspire one
(AOA150-Bb)
Wind Netbook U100
ベンチマーク結果
(標準バッテリー)
約5.5時間約2.2時間約2.1時間
公称時間
(標準/オプション)
約8.3時間 約3時間/約7時間 約2.5時間/5時間
充電時間 約3.5時間 約2時間/4時間 非公開/未定

※「BBench」(作者:海人氏、フリーソフト)を使用し、1分おきにウェブ巡回、10秒間隔でキー操作をそれぞれ自動で行なった場合の標準バッテリーの連続駆動時間を、無線LAN(Eee PCはIEEE802.11n、それ以外はIEEE802.11g)環境で測定した。液晶輝度は最大。電源プランは「ポータブル/ラップトップ」。



処理性能の高さで選ぶ


 今回の3機種は、CPUやメモリーのスペックは横並びだ。実際に、ベンチマークソフトのPCMark05で総合的な処理性能を測定してみたところ、スコアはほぼ同じになった。あとはメモリー増設の可否やHDD/SSDの容量を参考に選んでいこう。

 このクラスのPCは、Atom搭載機の中でも比較的安価な機種を想定した「Atom N」シリーズを搭載するが、性能面での制約は少ないようだ。

 1世代前のUMPCが搭載する「C7-M ULV」や「Geode LX800」では「YouTube」や「ニコニコ動画」視聴時のコマ落ちが目立っていたが、Atomではいずれの動画もスムーズに再生できる。さすがにHD画質の「eyeVio」は動画として成立しなかったが、Atomになってようやく動画をまともに楽しめるレベルになったのは確かだ。

 3D描画性能や最低限1024×768ドットの解像度を必要とする「Google Earth」や「Second Life」といったヘビーなソフトについても、起動時に解像度不足の警告が表示される(Aspire oneとWind Netbookの場合)ものの、実際は支障なく楽しめる。どの機種も想像以上に実用的と考えていいだろう。

 ただし放熱が気になる。特にEee PCとAspire oneは使い出すとスグに底面が熱くなり、左側面の排気口から熱風も吹き出す。膝の上に置いての長時間作業は難しそうだ。一方、Wind Netbookは放熱用の切り込みが豊富で、底面の熱気、排気口からの熱風、排気音ともほとんどなく、使っていて快適だ。

           
ベンチマーク結果
製品名 Eee PC 901-X Aspire one
(AOA150-Bb)
Wind Netbook U100
PCMark05による
CPUスコア
128313801523
起動時間約30秒約53秒約41秒

 ちなみに起動時間(電源投入後、デスクトップが表示されるまでの時間)に関しては、SSD搭載のEee PCがあたまひとつ抜けた結果となった。

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