ヤンデレ界のファイナルウェポン・我妻由乃
由乃のすべての行動における、たったひとつのシンプルな答え。それは「雪輝を守ること」。
それ以外は細事に過ぎない。ゆえに雪輝を助けるためなならば、爆弾でクラスメイト達が何人吹っ飛ぼうともお構いなし。
なぜ由乃はそこまで雪輝に好意を持っているのか。一年前、放課後の教室にて彼と一緒に星を見に行く約束をするために、「私が未来のお嫁さんになってあげる」と宣言したことから始まったのだ。
由乃の異常性に恐怖して、距離を取ろうとする雪輝。しかし由乃はお構いなしに雪輝を守り続ける。死体のフリをした人間たちの脳天を笑いながら斧でかち割りまくるこのシーンは屈指の名シーンだ。
雪輝の母親が由乃を認めてくれたからよかったものの、もしもそうでなかった場合は……、道具を使うって、いったい……。
4歳児さえ自分たちの障害とあれば容赦なく殺しにいく、その徹底したヒールぶりに注目(一応、メインヒロインです)。
ユッキーには「わたし」さえいればいい。雪輝が他の友達と遊んでいるだけで、吹き出す感情が足下に文字をつづる……。
ユッキーは自分一人だけのもの。だから閉じ込めてしまうの。
「ヤンデレとは一途な愛の過激な発露である」ということをまさに体現している我妻由乃、いかがだっただろうか。ストーキング行為・監禁・さらには殺人さえ心の葛藤なく自然にやってしまえる由乃は確かに異常だが、その一貫した行動の裏には、雪輝への純粋な想いがある。それは美しい愛の形に他ならないのではないだろうか。
(次のページへ続く)