このページの本文へ

ニコ動、今度はMSと提携 「ニコニコメッセ」開始

2008年09月03日 20時18分更新

文● 広田稔/トレンド編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
夏野氏、笹本氏

3日、マイクロソフトとドワンゴの共同記者会見にて、「ニコニコメッセ」が発表された。左はドワンゴ顧問の夏野剛氏、右はマイクロソフト執行役常務の笹本裕氏

 「ニコニコ動画」(ニコ動)で見つけた面白い動画を、今すぐ友達に教えたい。家族や知り合いで、動画を見ながら会話を交わしたい──。

 3日にマイクロソフトが始めた「ニコニコメッセ」は、そんな用途に役立つ新機能だろう。ニコニコメッセは、Windows Liveメッセンジャーの画面上にニコ動の動画を表示し、1対1でチャットのやり取りができるというサービス。特徴的なのは、Liveメッセンジャーで招待された側は、ニコ動のIDを持っていなくても動画が視聴できるという点だ。現在、ブログなどにニコニコ動画の動画を貼り付けられる外部プレーヤーと同じ仕組みが使われている。

メッセンジャー

使い方はカンタン。まずはニコニコ動画で動画を開いたページの右上にある「メッセする」(囲み)をクリックして、メッセンジャーでやり取りするメンバーを選ぶ

会話

相手に通知された招待状が許可されると、メッセンジャーが開いて画面右に動画が表示される。会話を入力すると、メッセンジャーだけでなく、動画の上にもコメントが現れるのがポイントだ

ウィンク

メッセンジャーのいち機能である「ウィンク」(メッセンジャーの画面上に大きく表示されるアニメーション)にも、「wwww」の文字が画面いっぱいに現れるようなニコニコ動画独自のものが用意されている

 ニコニコメッセと同時に、「ニコニコアラート」の開始もアナウンスされた。こちらはWindows Liveアラートを利用し、ニコ動内のランキングなどの最新情報をメッセンジャーのアラートとして知らせてくれるというサービスだ。

ニコニコアラート



提携に至った3つの理由


 今回の提携に関して「なぜニコ動とLiveメッセンジャー?」という疑問を持つ人もいるだろう。きっかけのひとつとなったのは、ニコニコ動画とLiveメッセンジャーにおいて、ユーザーの重複率が高かったという点だ。マイクロソフトの社内調査では、Liveメッセンジャーのユーザーが使うウェブサイトの中で、ニコニコ動画はほかのサイトの2倍ほど利用されていたという。

 また今年6月、「Windows Live API」の日本語版リファレンスが公開されたというのもきっかけのひとつだ。このAPIを使ったメッセンジャーアプリの第1弾として、ニコニコメッセが作られた。

 ちなみに、ニコニコ動画に関わっているひろゆき氏(西村博之氏)も影響を与えている。今年4月、マイクロソフトがLiveメッセンジャーの広告記事でひろゆき氏を取材した際、「ニコニコ動画と提携したらいいんじゃないの?」という発言があったという。この発言も提携のひとつの要因になったようだ。

ひろゆき氏

発表会に来ていたひろゆき氏(写真左)。ニコニコメッセの感想を求められて、「思いつきで喋っただけなので、本当にプロジェクトが進んでいたとは驚き。今の出来は十分すぎるかなというくらい」と答えていた

今回の記者会見の様子は、ニコ動内で生中継していた。16時スタートという時間帯にもかかわらず、最終的には1万人近いユーザーが生中継を見ていた(囲み)


カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン