「ニコニコ動画」(ニコ動)で見つけた面白い動画を、今すぐ友達に教えたい。家族や知り合いで、動画を見ながら会話を交わしたい──。
3日にマイクロソフトが始めた「ニコニコメッセ」は、そんな用途に役立つ新機能だろう。ニコニコメッセは、Windows Liveメッセンジャーの画面上にニコ動の動画を表示し、1対1でチャットのやり取りができるというサービス。特徴的なのは、Liveメッセンジャーで招待された側は、ニコ動のIDを持っていなくても動画が視聴できるという点だ。現在、ブログなどにニコニコ動画の動画を貼り付けられる外部プレーヤーと同じ仕組みが使われている。
ニコニコメッセと同時に、「ニコニコアラート」の開始もアナウンスされた。こちらはWindows Liveアラートを利用し、ニコ動内のランキングなどの最新情報をメッセンジャーのアラートとして知らせてくれるというサービスだ。
提携に至った3つの理由
今回の提携に関して「なぜニコ動とLiveメッセンジャー?」という疑問を持つ人もいるだろう。きっかけのひとつとなったのは、ニコニコ動画とLiveメッセンジャーにおいて、ユーザーの重複率が高かったという点だ。マイクロソフトの社内調査では、Liveメッセンジャーのユーザーが使うウェブサイトの中で、ニコニコ動画はほかのサイトの2倍ほど利用されていたという。
また今年6月、「Windows Live API」の日本語版リファレンスが公開されたというのもきっかけのひとつだ。このAPIを使ったメッセンジャーアプリの第1弾として、ニコニコメッセが作られた。
ちなみに、ニコニコ動画に関わっているひろゆき氏(西村博之氏)も影響を与えている。今年4月、マイクロソフトがLiveメッセンジャーの広告記事でひろゆき氏を取材した際、「ニコニコ動画と提携したらいいんじゃないの?」という発言があったという。この発言も提携のひとつの要因になったようだ。