CPUなどを中心に省電力&低発熱化が急速に進んでいるとはいえ、最近のPCは近くに寄っただけでも体感できるほどの排熱があり、暑い季節は起動するのもイヤになってしまう。デスクトップPCならば置き場所や排気孔の向きを少しは調整できるものの、ノートPCとなるとなかなか難しい。手元に生暖かい空気が漂ってきて不快な思いをするだけならともかく、うまくPC内部を冷却しておかないと熱がこもってHDDなどパーツの寿命を短くしたり、悪くすれば故障の原因にもなりかねない。
サンワサプライの「400-CLN003 Notebook-stand」は、台座部分のサイズが幅349×奥行き274mmとかなり大型の製品でも載せられるノートPCスタンドで、本体内には直径8cmの冷却ファンを2個内蔵する。ボディー全体は樹脂製で、上面部はファンの部分を除いて金属メッシュで覆われている。熱伝導で放熱することを考えた金属製のノートPCスタンドも多いが、本製品は熱伝導よりエアフローによる空冷効果を重視しているようだ。
樹脂を多用しているだけあって、本体は約950gとかなり軽量に仕上がっている。机の上に置いて使うスタンドなのだから軽さはあまりメリットにならなのでは? と思うかもしれないが、例えば自宅でも部屋同士を異動したり、フリーアクセスのオフィスなどでノートPCごと移動するケースは増えているので、持ち歩くときにこの軽さはメリットになるだろう。スタンド自体にもキャリングハンドルとなる孔が空いていて片手で持ち運びやすい。ファンの動力は付属のUSBケーブル(1.8m)経由でノートPCから給電するタイプだが、ACアダプターも付属する(USBのみの製品「400-CLN003U」は500円ほど安い)。また、ファンの回転をオンオフするスイッチも用意されており、単なるスタンドとして使うこともできる。
冷却ファンはスタンドの側面から吸気して上面、つまりノートPCの底面へフレッシュエアを吹きつけるようになっている。ファンのあるスリット部分だけでなく、上面全体が細かなメッシュになっているので、空気が底面全体にむらなく当たる。
デスクトップPCの内部を見たことがある人なら、排熱という点ではエアフローを逆にしてノートPCの底面にある熱気を後部などに吸い出したほうがいいように思うかもしれない。しかし、本製品を実際に使ってみると熱を吸い出すというよりも部屋の常温の空気を吹き付けるため、このほうが冷却効率は高そうだと分かる。気流はノートPCの底面に当たってから側面(スタンドとノートPC底面の間)に流れ出るか、メッシュパネルを通ってスタンドの側面に逃げる構造だ。メッシュ部分が手前側にないのは、ユーザー側に熱気が来ないようにという配慮からだろう。
本体底面に吸気口があるタイプのノートPCならばエアフローを強化する点で極めて効果的だが、背面や側面に給排気孔があるタイプでも熱気を散らす効果は高い。実際に手元のノートPC(ThinkPad T61)と組み合わせてみると、排気孔から噴き出す熱気が通常の空気で散らされるようで、使っていても手の汗ばみはかなり抑えられる。
具体的に検証するため、ノートPCの底部に温度計を指し込んで計ってみてが、素のままで使っているとやはり熱がこもりやすいためか35度を超えていた。しかし、スタンドに載せてファンを作動させると2度以上低下した。本製品に載せるような大型のノートPCともなればヒザの上(ラップトップ)で使うケースは少なく、底面でヤケドしそうになるということは少ないかもしれないが、PCパーツの寿命や快適性を考えれば、ぜひとも導入を検討したい一品だろう。
400-CLN003の主なスペック | |
---|---|
製品名 | 400-CLN003 Notebook Cooling Stand |
冷却ファン | 8cm×2、2500rpm |
電源 | USB、ACアダプター |
本体サイズ | 幅349×奥行き274×高さ48mm |
重量 | 約950g |