「肉球が黒いっ」。それは不思議でもなんでもないのだが、今まで飼ってきた猫はみな肉球がきれいなピンクだったので妙に新鮮だったのである。
「肉球が珈琲豆みたい」「それも深煎りだね」「ふかふかブレンドだね」(注:いつも豆を買ってる「珈琲工房」にそういうブレンドがある)「じゃあ『かふか』にしよう」
かくして、名前が決まったのである。「フランツ・カフカ」(ご存じ、ドイツの作家)や、「風浦可符香」(「さよなら絶望先生」の登場人物)とは関係ない。
新しい子猫がやってくると、最初に問題となるのが先住猫との折り合い。最初は敵対関係である。猫は縄張り意識が強いので、子猫は闖入者(ちんにゅうしゃ)としか見なされない。だから互いに慣れるまでケージを用意した方がいい、という話になるのだ。
それが分かってても、「どうなるかな?」とわくわくするのが飼い主のサガってもので、カメラを構えてじっと静かに観察してみた。
かふかがか細い声で鳴いたのを聞きつけた先住猫の「大五郎」が(ちなみに、おでこの黒い▲が「大五郎カット」っぽかったからである)ケージに向かってそろりそろりと近付いてくる。50cm、30cmと近づくまでは静かなものだが、互いに匂いを嗅ごうとケージ越しに鼻を近付けた瞬間、大五郎が「シャーッ」と威嚇の声を出し、かふかの耳がピタッと頭に張り付いた。
しかし、このあと大五郎がきびすを返して逃げていったのである。ファーストコンタクトはかふかの勝ちでした。わははは。だいたい、怖いモノ知らずの子猫が優位に立つそうである。
この連載の記事
-
第865回
デジカメ
4つのカメラを搭載したサムスン電子「Galaxy S24 Ultra」は猫の顔アップもピシッと撮れる -
第864回
デジカメ
”猫撮影の基本”第3弾! 背景やボケ具合をコントロールするとよりイメージどおりの写真が撮れる -
第863回
デジカメ
”猫撮影の基本”第2弾! 広角と望遠の特性を知って使い分けると写真のバリエーションがぐっと広がる -
第862回
デジカメ
構える高さを工夫すると猫写真は大きく変わる! 新年度なのであらためて猫の撮り方ノウハウをご紹介 -
第861回
デジカメ
10年前に撮った猫とまさかの再会! 数年ぶりに出会っていた猫たちの写真をライブラリーから探し出した -
第860回
デジカメ
膝の上で気持ちよさそうにしている猫を親指シャッターやアクロバティックな体勢で自撮り! -
第859回
デジカメ
富士フイルム「X100VI」は発売前から大人気! 歴代「X100シリーズ」で撮った猫写真を集めてみた -
第858回
デジカメ
ぱぱっと設定できて程良い距離感で猫が撮れる! 富士フイルム「X100VI」は楽しい趣味カメラだ -
第857回
デジカメ
噛んだり、テレビを見たり、眠ったり……うちの黒猫ミルならではの瞬間を狙ってみた -
第856回
デジカメ
望遠に強い「OM SYSTEM OM-1 Mark II」+100-400mmレンズで寝ている猫を“どアップ”で撮影 -
第855回
デジカメ
ロゴが「OM SYSTEM」に変わった「OM-1 Mark II」を持って早速猫撮影へ - この連載の一覧へ