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Atomで検証! 小型PCの実用性 第5回

最強のミニPCとは? Mini-ITXの可能性を探る

2008年08月29日 21時00分更新

文● 山田 広樹

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Atomは性能には目をつぶり、長所を活かすべし!
それよりケースはどうするの?

 ある程度想像できたとはいえ、それをも超越した性能を示したAtomプラットホーム。前回はあくまで性能テストだったため、バッサリと斬ってしまったが、Atomの長所は性能ではない(今さら言うか、という感もあるが……)。
 Atom本来の長所は「超低価格」、「低発熱」にある。低価格という点では、今までMini-ITXを牽引してきたVIAのC7より高性能かつ安価(C7はMini-ITXよりも小さなpico、nanoプラットホームに移行しつつあるが)。低発熱という点ではファンレスマザーも存在する。さらにファンレスマザーならSSDと組み合わせれば完全無音PCも自作でき、静音性では文句のつけようがない。
 性能をそれほど求められないファイルサーバーや、ビジネス環境向けでは、Atomは低コストという点でベターな存在だ。ビジネス用途では、低コストに加えコンパクト&静音で机の上に手軽に設置できるのもいい。だが、机の上となると2回目で紹介したオウルテック製のサーバーケース「OWL-PCCHS01」よりもコンパクトなケースのほうがいいだろう。そこで、以下では今まで紹介できなかったコンパクトなMini-ITXケースのオススメを紹介していこう。

5インチベイ搭載で使いやすさがミソ
Square One

●ディラック
http://www.dirac.co.jp/dirac/squareone.html
●実売価格 1万1500円前後

5インチベイ×2、3.5インチベイ×1、3.5インチシャドウ×1を搭載したキューブケース。コンパクトさという点ではMini-ITXの長所をスポイルしているが、拡張性・汎用性が高く使いやすい。2段ぶんの5インチベイ-3.5インチ変換アダプターを使えば、HDDを4基以上搭載することもでき、ファイルサーバーにもうってつけ。電源ユニットは内蔵型。容量も200Wと大きい

外付けドライブ並みの小型ブックPCを自作
SILENT α SA3310-B

●ディラック
http://www.dirac.co.jp/dirac/sa3310.html
●実売価格 1万1800円前後

サイズ90(W)×205(D)×230(H)mmの超小型ケース。ドライブは2.5インチHDDを1基のみ搭載可能と拡張性こそ乏しいが、サイドパネルなどにメッシュパーツを用いるなど、超小型ケースにありがちな冷却性に不安がない。もちろんAtomの標準マザーとも言えるインテル製D945GCLFも搭載可能だ。電源は60W ACアダプター

でも、性能も欲しいんだよ!!

 ……以上のように、のっけからトーンダウンした優等生的文章を書いたわけですが。
 でも、やっぱり性能が欲しいわけ! ファイルサーバーやらビジネスPCなんざ、余ったパーツで組んでやりゃいいのよ!! 自作を長くやってれば、Core 2とかAthlon X2くらいの1個や2個、余ってるべ? それを使えばいいのよ。省電力にこだわるなら、オーバークロックじゃなくてダウンクロック動作させて、CPU供給電圧を下げればいい。低電圧駆動の落としどころを見つけるのも楽しいよ。確かに省電力性能とかはAtomほどじゃないけど、余剰パーツの活用は悪くない選択肢のはずだ。
 そもそも、Mini-ITXだからファイルサーバー、ビジネスPCなんて「低性能でもいい」なんてのがワタクシ、許せません。そりゃ「Crysis」をフルHDで快適プレー、なんて無茶は言いませんよ。それでも(と言うか、それよりも)、3Dギャルゲーを快適にプレーしたいわけ! 百人や千人、万人のおっさんやらモンスターやらのコマ落ちはどーでもいいのよ! それよりもひとりの3D美少女のコマ落ちや低解像度描写が許せないのさ!! そう、やっぱりCPUはCore 2かPhenom。さらにビデオカード増設用のPCI Express×16も搭載してないと!
 と、そこでいいモノ発見。コレならいつでも全開バリバリでイケるぜ!

最強のパーツ

最強のMini-ITXマシンを作るべくかき集めたパーツ類は次のページで紹介っ!

(次ページへ続く)

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