リモートアクセス
Windows LiveサービスでWHS用ダイナミックDNSサービス(homeserver.com)を提供。Windows Liveユーザー(Windows Live ID保持者)なら、無料でドメイン名(任意名.homeserver.com)を取得できる。さらにUPnP対応ルーターを使用していれば、面倒な接続設定も自動。簡単にインターネット経由でWHSにアクセスできる。
外部からのアクセスを設定
機能拡張
専用アドインを使えば機能拡張が可能となる。さらに人柱的要素はあるものの、アプリやドライバーのOSチェックさえ回避できれば、Windows XP/Vista用のアプリや機器が利用できるものもあるだろう。ただし、アプリ・機器の正式対応OS外の環境で使用するため、自己責任となる点は注意してほしい。
信頼性・使いやすさ
WHSのドライブ管理は、物理的に複数台あるHDDを(見た目上)1ドライブとして管理している。HDDを新規に増設すると、そのHDDの容量はすでにあるドライブに組み込まれ、WHSが利用可能なドライブ容量が拡張される。複数のドライブに分かれていないため、容量管理に悩まなくてすむ。さらに信頼性では、WHSがデータを自動で二重化。ユーザーはとくに意識することなく、冗長化された安全なデータ共有が可能だ。
HDD増設によるドライブの自動拡張、さらにデータの自動二重化機能の組み合わせがポイント。一般的なRAIDと違って、容量拡張のためにRAIDを再構築する必要がないのはうれしい。ユーザーはHDDを増設するだけで、常に安全かつ使いやすい1ドライブ構成でデータを保存・共有できる。だからこそ前半の自作編では、HDDを最初から最大数搭載しなくて済んだのだ。HDDは急激な値下がりが発生しやすいパーツ。容量に不安を感じたその時に、もっともお買い得なHDDを選び、安価に大容量を増設しよう。それができるのもWindows Home Serverの魅力のひとつだ。
実際にAtomマシンでWHSを使ってみて
今回のWHSの検証は、8月30日に発売予定の販売同等版であるRTMを使用した。導入時に唯一ひっかかったのが、ドライバー。WHSは最新OSなので、全ドライバーがOS導入時に自動導入されるとタカをくくっていたが、Atom環境も最新鋭だけあって、現実にはネットワークやオーディオなどのドライバーが導入されなかった。このため「D945GSLF」付属のXP版ドライバーを導入。XP版とはいえ、とりあえずネットワークは使用可能になった。
クライアントPCからWHSにアクセス、操作する際、操作画面や操作系がウィンドウズベースなのはやはり安心感がある。安心感は人それぞれだが、ほとんどの初心者にはNASで一般的なブラウザーベースの操作画面よりも安心感は大きいだろう。ただ、お買い得度では既存の高機能NASとくらべて、正直、WHSはまだまだという感がある。ファイル共有はもちろん、DLNAもリモートアクセスも可能なNASはすでにある。それでいてWHSは(新規に全パーツを揃える場合)、同容量のNASよりも高価になることがほとんど。
ただ、HDDの増設しやすさと機能拡張は既存のNASにはない魅力。たとえば、地デジチューナーをWHSマシンで運用、共有ビデオフォルダに直接番組を録画できれば非常に使い勝手がいいはずだ。こういった「“Windows”だからこそできる」といった機能や使い方が増えれば、WHSはNASに代わる存在になるだろう。
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