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原稿種を自動判別できるスキャナ―「CanoScan 5600F/LiDE 200」

2008年08月21日 13時00分更新

文● 小林 久/トレンド編集部

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 すでに成熟期に入ったフラッドベッドスキャナーの市場だが、2008年度は16万5000台と、市場規模の縮小は鈍化傾向にあるという。国内での状況を見ると、キヤノンとエプソンのほぼ2強体制。

 特にスタイリッシュな外観と薄型のCIS機を搭載しているキヤノンは市場のほぼ半数を占める高いシェアをキープしている。

 キヤノンのフラットベッドスキャナー「CanoScan」と「CanoScan LiDE」の新モデルが21日発表された。



ワンタッチで、取り込み設定からファイル形式選択まで


 今回投入されるのは、35mmフィルムのスキャンに対応した「CanoScan 5600F」(CCDセンサー採用機)と薄型モデルの「CanoScan LiDE 200」(CISセンサー採用機)の2モデル。価格はオープンプライスで5600Fが2万円弱、LiDE 200が1万円弱になる見込み。発売は28日を予定している。

CanoScan 5600F

 主な特徴としては、スキャンボタンをワンプッシュするだけで、原稿の自動判別から保存までを自動的に行なう「おまかせスキャン」の強化が挙げられる。原稿をセットするだけで、それに適した解像度(画像サイズ)や形式、画像処理設定などを一括化する。これまでは、原稿種の選択、クロップ画像処理の設定、ファイル形式(写真はJPEG、雑誌や新聞はPDFなど)の設定などが必要だった。

 対応する原稿種はフィルム、写真、はがき、CD/DVD、名刺、雑誌、新聞、文書の8つ。ただしCIS機のLiDE 200はフィルムスキャンに対応しない。フィルムスキャン時を例に取ると、撮影領域を切り出し、1200dpiで取り込んだ後、ネガの反転処理、自動色調整、輪郭強調といった画像処理ののち、JPEG形式で保存する。

 取り込んだスキャン画像は、カテゴリー別に分類される。最大20のユーザーカテゴリーを作成したり、カテゴリーを指定しての絞り込み検索することも可能。PDFファイルにパスワードを付加するセキュリティー機能も搭載する。



フィルムスキャン対応機と薄型CIS機


 CanoScan 5600Fは、白色LEDと冷陰極蛍光ランプの2種類の光源を用意し、透過原稿の読み取りに対応。反射原稿の読み取り時のウォームアップ時間は0秒(透過原稿の場合は約30秒)。A4サイズ/300dpiの読み取り時間も約11秒と高速。解像度は4800×9600dpiで、本体サイズは幅272×奥行き491×高さ97mm、重量は約4.3kg。透過原稿ユニットと本体をつなぐケーブルは本体内部に収納し、電源も内蔵型になったため、設置性も向上した。

CanoScan LiDE 200

CanoScan LiDE 200

 LiDE 200は反射原稿のみに対応。光源はRGB3色LEDでこちらもウォームアップ時間なしでスキャンできる。解像度は4800×4800dpi、A4カラー300dpi設定時のプレビュー速度は約9秒、スキャン速度は約14秒。USBバスパワーで動作し、本体は幅250×奥行き364×高さ40mm、重量は約1.6kg。本体は縦置きも可能。

 CanoScan 5600F、LiDE 200はともに、ごみ傷除去、退色補正、粒状感低減、逆光補正といった画像補正(5600Fはフィルムスキャン時も画像補正可能)、見開き原稿の閉じ部分補正、見開き原稿を2回に分けてスキャンした場合の画像張り合わせ、日本語OCR適用による検索可能なPDFファイル作成、原稿の方向検知/自動補正といった機能を持つ。

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