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Atomで検証! 小型PCの実用性 第1回

Atom登場で加速するMini-ITX! お手頃AtomでミニPC自作入門

2008年08月25日 21時00分更新

文● 山田 広樹

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続々と登場するAtomマザー

シンプル、だけど安い!
インテル「D945GCLF」

D945GCLF

「Atom 230」を搭載するインテル純正のMini-ITXマザーボード「D945GCLF」。実売価格9980円前後。純正という信頼感に加え、Mini-ITXマザーとして特異な部分がないため、ベアボーンキットなどへの採用例が多い

D945GCLF

左からCPU/Northbridge/South bridgeという並び。CPUは小型のヒートシンクを装着。Northbridgeである「i945GC」には小型のファンを搭載したクーラーが装着され、South bridgeの「ICH7」にはなにも付いていない


ファンレスにしたいならコレ!
MSI「Wind Board」

Wind Board

「Atom 230」を搭載するMSI製マザーボード「Wind Board」。ファンレス仕様となるのがポイント。実売価格は9980円前後

Wind Board

サイズが19cm×17cmとMini-ITX(17cm×17cm)より若干大きい。特殊なサイズだが、InWin製ケース「IW-BM639BS/120(R)」など、一部のMini-ITXケースには搭載可能だ


オーバークロックも可能
Gigabyte「GA-GC230D」

GA-GC230D

オンボードCPUに「Atom 230」を搭載したGigabyte製マザーボード「GA-GC230D」。BIOSの項目が充実しており、オーバークロックができるのが特徴。実売価格は1万1000円前後

GA-GC230D

チップセットに「i945GC」+「ICH7」を採用。拡張スロットがPCI×1、メモリスロットがDDR2 DIMM×1(DDR2-667/533、2GBまで)という構成


唯一PCI Expressスロットを搭載!
ECS「945GCT-D」

945GCT-D

ECS製マザーボード「945GCT-D」。サイズは17cm×20cmで、同社ウェブサイトによるとMini-DTXフォームファクターとされている。MSI「Wind Board」(17cm×19cm)と同様に、17cm×17cmのMini-ITXより若干大きくなるため、対応ケースには注意したい

945GCT-D

Atomマザーの基本であるPCIスロットに加え、PCI Express×1スロットを1基搭載するのに注目。ファンレス仕様となる点もポイントだ。オンボードCPUは「Atom 230」で、実売価格は9980円前後となる


格安のバルク版マザー
サードウェーブ「IPXLP-MB」

IPXLP-MB

サードウェーブオリジナルのバルク版マザーボード「945GCT-D」。スペックは他社製とほとんど同じだが、バルク版だけあって実売価格は8980円と安価

IPXLP-MB

バルク品ということで、付属品はドライバCDやI/Oパネル、Serial ATAケーブル、チップセット用クーラーのみとシンプル。保証は6ヵ月

Atom搭載PCを自作するには
電源確保がキモ!

 Atom搭載マザーを使用してPCを自作する時に、問題となるのがケースと電源ユニットだ。Mini-ITXケースは小型化を最優先したため、Atomマザーが入らないものもある。とくにクーラーの高さには要注意。さらにMSI「Wind Board」、ECS「945GCT-D」のように、Mini-ITXに見えて実はほかの規格、というマザーは当然、ほとんどのMini-ITXケースには搭載できない。パッと見、勘違いしやすいので注意したい。
 さらに大きな問題として、電源規格がまちまち。Atom自作ではATX 20ピンと、4ピンの田の字形の+12Vが必要となる。しかし、電源ユニット(ケース)によってはATX 20ピンのみのものもあれば、ATX 24ピン対応のものもある。さらに、ACアダプターの使用では「DC-DCコンバーター」という通常のPC自作では、聞いたこともないパーツが必要になることもある。

DC-DCコンバーター。ケース内部にはコレを納めるスペースも考慮しなくてはならない

Atomマザーの電源端子。Mini-ITXケースには4ピン+12Vがない電源ユニットを搭載したものも多い

 無論、これらはミニPC自作に慣れたユーザーには痛痒すら感じない問題ではあるが、「確実さ」さらに「お手軽さ」を考えると、ベアボーンを使うのが一番。さらにぶっちゃけると、Mini-ITXケースは種類がそれほど多くなく「結局、ベアボーンと同じケースとマザーの組み合わせになっちゃった」ということがママあるので、ベアボーンのほうがすでにマザーが組み込まれていてラク、というメリットもあるだろう。さらに付け加えるなら、アキバから帰る時の荷物も少なくてすむしね。ということで次ページでは、Atomを搭載したベアボーンPCを紹介していこう。

(次ページへ続く)

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