その他の展示物の見所がいっぱいだ!
「大和ミュージアム」だが、見所は「大和」以外にもたくさんある。すべてを紹介したいところだが、かいつまんで一部のみ紹介したい。ぜひ現地でじっくりと見て頂ければ、と思う。
大型資料展示室
1階には1/10「大和」以外の展示物として、下記が展示されている。
零式艦上戦闘機六二型。中島82729号。昭和15年(紀元2600年/1940年)採用の日本海軍の艦上戦闘機。詳細は「君はゼロを見たか」をご参照ください。ちなみに本機は、愛知県の明治基地第210航空隊所属機で琵琶湖に昭和20年(1945年)8月6日に不時着水しそのまま湖中に眠っていたものを、昭和53年(1978年)1月に引き上げ、修復した機体だ
栄三一甲型エンジン。製造番号No.31707。このエンジンは零戦に搭載されていたエンジンを分離して展示したもの
特殊潜航艇「海龍」後期量産型。戦中、「海中戦闘機」と称された小型潜航艇。なお、展示されている艇は、静岡県網代湾で撃沈されて沈没状態だったものを昭和53年(1978年)に引き上げたものだ
各種砲弾。九一式徹甲弾や三式焼霰弾など。徹甲弾は艦艇同士の砲撃戦などで用いられ、三式焼霰弾は航空機や非装甲目標などに用いられるもの
このほか、九三式酸素魚雷や試作型回天なども展示されている。
展示室「呉の歴史」
ここでは、普通の漁村だった呉が、海軍鎮守府の設置とともに発展し、第二次世界大戦の敗北とともに平和産業港湾都市として民需転換を図り、現在に至る歴史を紹介している。呉で作られた艦艇や航空機の模型、呉市民の生活を伝える数々の品が展示されている。そして海底の「大和」から引き揚げられた遺品も陳列されている。
「大和」誕生当時の呉の詳細なジオラマ。市街地にあった各施設が手に取るようによくわかるものになっている
呉海軍工廠で建造された戦艦「長門」。大正9年(1920年)竣工
戦艦「金剛」に搭載されていた英国ヤーロー式ボイラー。戦艦「金剛」は大正2年(1913年)英国で竣工したが、その竣工当時に搭載されていたボイラー。これは昭和の大改装で降ろし、その後建物の暖房用ボイラーとして使われていた実物を展示している
展示室「船をつくる技術」
船と言っても用途に応じて様々な種類がある。ここでは体験型学習を通じて、浮力や構造、動力などの船の基本的な知識を得ることができるコーナーだ。
操船シミュレータなど体験型学習のコーナーはどこも大人気だった。ちなみにこのヒゲのキャラクターの名前は「シップ船長」。なんとも直球勝負なネーミングだ
展示室「未来へ」
ミニシアターでのムービー上映、そして名誉館長松本零士氏の各種著作、宇宙戦艦ヤマトの立体模型などが目を引くコーナー。
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