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呉軍港めぐり……大和ミュージアム編

戦艦大和、未だ沈まず

2008年08月23日 12時00分更新

文● 吉田/Webアキバ編集部

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1/10「大和」登場!

 「大和ミュージアム」の「大和」は1/10スケール。つまり26メートルもある巨大な模型なのだ。ということでその迫力ある「大和」の各部をじっくりと見ていこう。

艦首側から見た「大和」

艦首側から見た「大和」。1/10でこの威容!実物はどれだけ凄かったのか……

 1Fの入り口で入場券を購入して館内に入る。通路を進むと、そこには巨大な「大和」の1/10模型が登場!いやぁ、さすがにデカイ!!
 入り口側(北側)に艦首を向け、艦尾は港方向(南側)という配置だ。この「大和」だが、前述のように1/10サイズで建造されているが、実際に航行が可能なように造船所で製作されている。もちろん、エンジンは搭載されていないし、海に出る予定もないので悪しからず。
 1Fはこの「1/10「大和」」模型、そして奥の大型資料展示室には零戦62型、そして特殊潜航艇「海龍」、特攻兵器「回天」などの実物が展示されている。
 ということでまずは1/10「大和」のフォトレポートからお送りしよう。

艦首部分から艦全体を見る

艦首部分から艦全体を見る。特徴的な球状艦首(バルバスバウ)を備え、重量感と威容を備えた艦体。他の日本戦艦と異なるシヤー(艦首甲板のそり)、そして球状艦首が特徴だ

球状艦首

特徴的な球状艦首。宇宙戦艦ヤマトでもおなじみだ。この球状艦首の採用によって約8%の水中抵抗を減らすことに成功したという

艦首甲板

艦首甲板を斜め上から見たところ。艦首の旗竿や鉄板の滑り止め処理なども細かく再現されている

第一砲塔

三連装の46センチ主砲を備えた第一砲塔。甲板上、砲塔手前の人形も1/10スケールなのでその大きさを見比べていただきたい。砲塔と砲塔内部のシステムを含めると重量は2760トンとなり、これだけで当時の駆逐艦クラスの重量をもっていた

第一主砲と波よけ

第一主砲と波よけ。主砲塔防盾前面の複雑な形状や砲身基部の防水布が正確に再現されている。この砲塔だが、実際は46センチ砲なのだが、機密保護と対敵欺瞞のため正式名称として「94式40センチ砲塔」という名称が付けられていた

第一主砲と第二主砲の前半

同じく第一主砲と第二主砲の前半。主砲は約40秒間隔で約1.5トンの砲弾を初速780メートル/秒、すなわちマッハ2.3で発射することが可能だ。なお、この砲塔の厚みだが、各種資料によると前面で厚さ650ミリ、天蓋の厚さ270ミリ、側面の厚さ250ミリとのことだ

第二砲塔

第二砲塔を斜め前方から。砲塔天蓋上に20ミリ機銃と六角形の特徴的な形状の機銃座が設置されている。もちろん主砲発射時には兵員は艦内に待避する。なお、主砲から左右に突き出しているのは日本光学製15メートル測距儀(正式名称:光四八金物)。「大和」の主砲の照準は光学照準を用いていたので、艦橋や主砲に備えられたこれら測距儀の測定結果が射撃の成否を制していた

大和坂

第二砲塔から艦の主要部付近まで。第一主砲後方から艦橋基部にかけて微妙な斜面となっているが、これは通称「大和坂」と呼ばれていた

「大和」の大きさを実感しよう

   全長263メートルの戦艦「大和」だが、その大きさを実感するのは意外と難しい。 ということで比較しやすいように東京タワーと模型を並べてみた。東京タワーの特別展望台の高さが250メートルなので、「大和」を東京タワーの隣に立てて並べるとこんな感じになるだろう。

「大和」と東京タワー

「大和」と東京タワー。よくもこんなにも巨大なフネを作ったものだ

(次ページへ続く)

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