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RAW現像ソフト

レビュー:Adobe Photoshop Lightroom 2.0 日本語版

2008年09月01日 18時00分更新

文● 斎賀和彦

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インターフェースをはじめ使い勝手を考え抜いた完成度


Lightroom 【SPEC】
開発/販売元●アドビ システムズ(株) 価格●3万3600円(通常版)、3万2000円(ダウンロード版)、1万1340円(アップグレード版) 備考●評価にはベータ版を使用 
http://www.adobe.com/jp/

対応システム●OS X 10.4.11以上(32ビット版対応)、OS X 10.5以上(32/64ビット版対応) 対応機種●PowerPC G4以上(32ビット版対応)、インテルCPU(32/64ビット版対応)を搭載したMac

【COMMENT】
RAW現像を核に、デジタル写真のワークフローを網羅したソフト。フォトグラファーのニーズに特化した機能と効率的な操作性が魅力だ。


 「Adobe Photoshop Lightroom」は、デジカメのRAWデータ現像から補正、管理、印刷、公開まで一手に引き受けるソフト。初のメジャーアップデートを果たしたバージョン2では主に機能の強化を図ったほか、操作性が向上した。プロユーザーからアマチュアまで幅広いユーザーに向けたソフトに仕上がっている。

Interface

「Adobe Photoshop Lightroom 2.0」の主なインターフェース。(1)各作業領域に切り替えられるモジュールピッカー、(2)作業対象の画像を表示するナビゲーター、(3)補正など画像に細かな調整を行うパレット、(4)開いている画像を一覧表示するエリア、(5)処理したい画像を選べるパレット

 まず注目すべきは、インターフェースが改良されたことだ。もともと軽快な動作の本ソフトだが、画像の取り込み/管理を担う「ライブラリ」から「現像」「プリント」「公開」──といった各モジュールを切り替える際、写真をグループ化した「コレクション」を維持したままシームレスに移動できるようになった。これで各モジュールで写真を選び直す必要がなくなる。

 アドビ システムズ(株)の製品で初となる64ビット対応も特筆すべき点だろう。

01

最新版では64ビットに対応。インテルCPUを搭載したMacを使うLeopardユーザーは、「情報を見る」ウィンドウにある「32ビットモードで開く」のチェックを外すと効果を体感できる

 執筆時点ではベータ版だったため動作速度を検証できないが、大量のRAWデータを読み込み/現像する際の処理の高速化が期待できる。

 そのほか、本ソフトの中枢ともいえるRAW現像機能も大幅に改善され、Photoshopのように部分的な補正機能が複数加わった。このため、Lightroom1本で撮影後の全作業を完結できるほどの画像処理能力を実装した。

 また、印刷時のシャープネス適用量を3段階から選べるほか、印刷レイアウトを自由に設定できる「ピクチャパッケージ」機能の追加、デュアルモニターへの対応など、これまで不満に感じていた点も解消されている。

02a

印刷時のシャープネスの度合いを選べるほか、Mac版のみ16ビットプリントをサポートした。16ビット対応のプリンターでは忠実に色を再現して出力可能になる

02b

1ページに1枚の写真を異なるサイズで配置する「ピクチャパッケージ」機能を追加

03

「ウィンドウ」メニューの「セカンドディスプレイ」から「表示する」にチェックをするとデュアルモニター用のウィンドウが現れる。写真を探しながら細部を確認できるので、作業効率が大きくアップする


(次ページに続く)

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