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AV機能を徹底レビュー!

リビングPC「TEO」はBDレコを超えるか

2008年08月28日 16時00分更新

文● 折原一也

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再生・保存の使いやすさをチェック

 録画の次は「再生」と「保存」だ。気に入った番組をBDやDVDにアーカイブするまでの流れを確認していこう。

録画番組の再生はシンプルながらウィンドウ表示に魅力

 再生画面はリモコンの「録画番組」ボタンを押すと「Digital TV BOX」のリストを表示。タイトル名が文字でズラリと並ぶシンプルなもので、ある意味デジタルレコーダー的なデザインと言っていい。

録画番組は「録画番組」のリストで表示。全画面表示にしてリモコンで操作するため、PCというよりいかにもAV機器のレコーダー風だ

サムネイル表示の形式もあるものの、アイコンしか表示しない。このほかタイトル名順のソートも可能だ

録画番組の再生。当然ながら、録画中のマルチタスク再生にも対応している

再生中の操作はリモコン下部にある再生系のボタンを使用。再生、一時停止、早送り、巻き戻し以外に、順スキップ、逆スキップを使うと約30秒飛ばしをできる。CMのある番組に便利だ

 再生機能をデジタルレコーダー基準で見ると、早見再生、ゆったり再生といった機能がないのが不満。しかしウィンドウ表示による再生もできるため、PC的な「ながら視聴」も考えて使うなら便利に扱えるはずだ。


編集なし? AVC録画もなし? 意外と苦しい保存機能

 最後のステップは、BDやDVDなどのメディアに気に入った番組を「保存」すること。もちろん録画した番組をそのまま残すこともできるが、ドラマやアニメなどを地上デジタル放送などから録画してコレクションする際には、デジタルレコーダーではCMをカットして保存する人が多かった。本機の対応状況を確認してみよう。

録画した番組の保存は「録画番組」のリストから実行する。「BD作成」「DVD作成」「SD作成」と並んでいるので、目的に合わせてボタンをクリックするだけだ

BD作成にも当然対応。デジタル放送の番組を無劣化のまま保存できる

DVD変換の画質は3段階で調整でき、DVDの容量を超える場合も自動変換で収められる(最大4GBまで)。ただし、メディアはCPRM対応のDVD-RAMのみ。CPRM対応DVD-Rが使えないのは非常に不便

珍しい機能に「SD変換」がある。これはHDD上で録画した番組をSD(標準画質)に変換することで容量を約1/3に圧縮する機能。ただし変換時間も録画時間の約3倍もかかってしまう

録画したBDや市販BDはWinDVD BDで再生する。録画に使ったG-GUIDE for WindowsやDigital TV BOXと同時には起動出来ないことに注意

 編集、保存関連の機能については、デジタルレコーダーのユーザーとしてはかなり拍子抜けした結果となった。どう調べても、Digital TV BOXには録画した番組を編集する機能はない。また、地上デジタル放送の録画番組は暗号化されているため、通常のPC向け動画ファイルのように動画編集ソフトに読み込ませることもできない。つまり本機にはCMをカットして保存するという手段自体が存在しないのだ。

 また、BDレコーダーで定着したMPEG-4 AVCエンコーダーによるHD画質の長時間録画も対応せず。DVDへの編集機能は存在するものの、これもあくまでも標準画質の変換のみ。これでは、編集・保存の流れはデジタルレコーダーと比較してしまうとまるで勝ち目がなくなってしまう。このままFMV-TEOはBDレコに敗北してしまうのか?

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